2026.09.15
上司の背中は見える。では、自分の背中は見えているか ――組織の現実をつくっているのは、「誰か」だけではない
齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
「あの上司には、ついていけない」 「あの人は、口では人を大切にすると言いながら、結局は数字しか見ていない」 「あんな上司にはなりたくない」 職場では、上司について多くの言葉が交わされる。上司の言動は目につきやすい。責任を取るのか、逃げるのか。部下の意見を聴くのか、自分の考えを押しつけるのか。失敗した人間を支えるのか、責めるのか。 部下は、思っている以上によく「上司の背中」を見ている。
上司を評論する人が、同じ上司になっていく理由
若い頃、嫌いだった上司がいた。
「ああはなりたくない」
そう思っていた。
ところが20年後、同じようなことを自分の部下にしている。
なぜこんなことが起きるのか。
人は、反面教師からも学ぶ。しかし、ただ批判しただけでは、そこから自分自身の在り方をつくるところまではいかない。
「あの人はダメだった」
という記憶だけでは、自分が追い詰められたときにどう行動するかまでは変わらない。
忙しくなり、数字に追われ、責任が増え、失敗できない立場になったとき、人は自分が無意識に学習してきた行動様式へ戻っていく。
だからこそ必要なのは、
「あの上司の何が嫌だったのか」
で終わらせず、
「では、自分はどのような背中で生きるのか」
まで問い続けることである。
上司の背中を評論することは簡単である。
自分の背中を問い続けることは、ずっと難しい。
しかし、人間としての成熟とは、おそらくこの違いの中にある。
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株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
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