私は長年、さまざまな企業の組織創りや人材育成に関わってきた。経営者、管理職、若手社員、それぞれの立場にいる人たちと向き合いながら、チームがうまくいく理由とうまくいかない理由を見続けてきた。 その経験の中で、近年とくに強く感じていることがある。 それは、真の意味での組織創りが、以前より難しくなっているのではないかということである。
真の組織創りが難しくなる理由
私は長年、さまざまな企業の組織創りや人材育成に関わってきた。経営者、管理職、若手社員、それぞれの立場にいる人たちと向き合いながら、チームがうまくいく理由とうまくいかない理由を見続けてきた。
その経験の中で、近年とくに強く感じていることがある。
それは、真の意味での組織創りが、以前より難しくなっているのではないかということである。
もちろん、組織を良くするための知識や手法が不足しているわけではない。むしろ逆である。1on1、心理的安全性、エンゲージメント、キャリア自律、人的資本経営、パーパス、ウェルビーイング、リスキリング、コーチングなど、人と組織に関する理論や施策はかつてないほど充実している。
企業も相当な時間と費用を投じている。研修を行い、サーベイを実施し、評価制度を見直し、理念を再定義し、管理職教育を強化する。DXやAI活用を進め、働きやすい環境づくりにも力を入れている。
それでも、多くの職場から聞こえてくる声は似ている。
若手が育たない。管理職になりたい人が少ない。指示されたことはやるが、それ以上のことには踏み込まない。自分の仕事には責任を持つが、チーム全体には関心を持たない。本音が出にくく、部署を越えた協力も起こりにくい。
一方、若い世代からは別の声が聞こえてくる。「会社のためにそこまで頑張る意味が分からない」「別に出世したいわけではない」「仕事は生活のためのものだ」「会社に人生を預けるつもりはない」。中には、日本の未来そのものに希望を持ちにくいと感じている人も少なくない。
私は、どちらか一方を批判したいわけではない。
むしろ、会社側も個人側も、それぞれの立場で合理的になってきた。その結果として、組織を創るという営みそのものが難しくなっているのではないかと感じている。
会社と個人の関係は大きく変わった
かつての日本企業には、良くも悪くも一つの物語があった。
会社に入り、仕事を覚え、先輩から学び、少しずつ責任ある仕事を任される。やがて後輩ができ、管理職になり、会社とともに成長していく。会社の側も、長い時間をかけて社員を育てることを当然のこととしていた。
もちろん、その仕組みには多くの問題があった。長時間労働、年功序列、強い同調圧力、会社への過度な忠誠、個人の人生よりも会社を優先させる価値観である。そこに戻る必要はない。
しかし、その一方で、当時の企業社会には少なくとも、**「人は仕事を通じて成長していくものだ」**という暗黙の前提があった。
CHANGE
2026.07.21
2026.07.28
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2026.09.01
2026.08.26
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事
富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。
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