上司の背中は見える。では、自分の背中は見えているか ――組織の現実をつくっているのは、「誰か」だけではない

2026.09.15

組織・人材

上司の背中は見える。では、自分の背中は見えているか ――組織の現実をつくっているのは、「誰か」だけではない

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

「あの上司には、ついていけない」 「あの人は、口では人を大切にすると言いながら、結局は数字しか見ていない」 「あんな上司にはなりたくない」 職場では、上司について多くの言葉が交わされる。上司の言動は目につきやすい。責任を取るのか、逃げるのか。部下の意見を聴くのか、自分の考えを押しつけるのか。失敗した人間を支えるのか、責めるのか。 部下は、思っている以上によく「上司の背中」を見ている。

日本の職場で起きている「誰かが何とかしてくれる」という空洞

この問題を考えるうえで、気になる数字がある。

Gallupの2026年版「State of the Global Workplace」によれば、日本で仕事にエンゲージしている従業員はわずか8%である。東アジア平均18%、世界平均20%と比較しても極めて低い。

もちろん、この8%という数字を「日本人にやる気がない」と解釈するのはあまりに乱暴である。

むしろ考えるべきなのは、

なぜ多くの人が、自分の仕事や組織に深く関与する感覚を持てないのか

という問いである。

会社は会社。

上司は上司。

自分は与えられた仕事をする。

問題が起きれば、経営や人事や管理職が何とかする。

このように組織と自分との間に距離が生まれれば、仕事は次第に「自分の人生の一部」ではなく、「与えられた役割」になる。

そして組織について語るときも、

「この会社は……」

「うちの上司は……」

という、どこか他人事の言葉が増えていく。

しかし、ここに一つの矛盾がある。

その「この会社」の中には、自分もいるのである。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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