求められる仮説検証(4)戦略仮説の検証がなぜ必要か、その効能は?

2025.06.04

経営・マネジメント

求められる仮説検証(4)戦略仮説の検証がなぜ必要か、その効能は?

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

仮説検証の必要性について改めて訴える「求められる仮説検証」シリーズの第4弾。「戦略仮説の検証」が必要な具体的理由を述べたい。

打ち手として「新しいコラボレーションツールを導入すれば連携が改善するはずだ」という仮説を立てたが、導入後にわかったのは、既に似た機能のツールが複数存在し、逆に情報が分散してしまってさらに非効率になったというものだ。結果として、新ツールの導入はむしろ社員の生産性をさらに低下させることにつながってしまう。

これらの打ち手仮説に対しては、本格的なツール導入の前に一部の現場(または顧客)に対し新しいツールを試験的に導入して、「本当に狙った効果が出るのか」を検証することが真っ当なやり方だろう。そうすれば問題が「複雑骨折」化することもなくなる。

このように、打ち手仮説の検証は、「正しい課題に対して、選んだ打ち手である施策が実際に機能するかどうかを確かめる作業」であり、適切な検証をすることによって早期に誤りを発見し、大規模展開前に軌道修正できることが大きな効能だ。
Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け38年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。                     ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/                 ✅第二創業期の中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』を主宰。https://www.facebook.com/rashimbanclub/

フォロー フォローして日沖 博道の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。