ナレッジバリューの時代をつらつらと考える

2009.04.11

経営・マネジメント

ナレッジバリューの時代をつらつらと考える

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

ナレッジというもののバリューがだいぶ理解される時代になったもんだなあ、と最近しみじみと思います。モノ単体は売れない。そのモノを使うと、何が何にどう変わるの?というところが大事になってきていますよね。今日はそういうお話しをゆるーく捉えるお話しです。

 以前に、データ、インフォメーション(情報)、ナレッジ(知識)、ウィズダム(知恵)について書きました。http://www.insightnow.jp/article/1033ですね。情報工学の巨人、ジェームズマーチンの知見です。

 人間が頭を使う、考えるためには、まず生のデータがいります。

 でも、生のデータが雑然とあるだけでは、使いにくいので、データを集めた上で、整理する。カテゴリわけする。整然とデータがあるようにする。

 そうなったデータをインフォメーションと呼びます。

 で、そのインフォメーションを見て、規則性を見出す。ルール化ですね。

 古い例で恐縮ですが、ビールを買うお客さんは紙おむつも買う!とか、そういうことです。インフォメーションの情報単位、エンティティ同士の関係性がなんらかの確度を持っていえる。

 そういう情報をナレッジと言うのです。

 そのナレッジがやまほどある中で、自分がどうするか?を感覚をベースに決める。それがウィズダムです。

 意思決定という側面からこのモデルを見ますと、経営陣のウィズダムを引き上げるために企画部門があるというふうに言えますよね。

 経営者は選択肢を提示されて、決めないといけません。優秀な企画部門のスタッフなら、選択肢の優先度までロジックをきっちりつめて持ってくるでしょう。情報を調査部門が集めて、しっかり整理して。インフォメーション化する。

 企画部門はそれをベースに考える。市場の競争のルールを、ナレッジを見出す。そしてプランにする。

 でも、最後は、「やる、やらない」は経営者の感覚です。

 その感覚が正しければ企業は成長し、その感覚が間違っていれば、企業は衰退します。

 天才的な経営者は、多くの経験的なナレッジから、スタッフから提示された数々のナレッジと実行結果をも入力することで、自分のウィズダムのレベルを引き上げているんですね。

 どんなにロジックを詰めたプランを提示しても、鼻が効く経営者は「なんかやだ!」という理由でやらないですね。

 でも、それはそれでよいのです。その経営者の脳というスーパーコンピューターのブラックボックス的な処理を経て「やらない」になるのですから。

 もし、「やる!」となって、うまくいけば、後付け的にロジックの補強をする人々はやまほどいますね。さも、もともとそういうことがわかっていたかのように。

 それはそれで、1つのナレッジです。だから整理することは無価値ではありません。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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