セールスプロセス改善:その無料の知覚価値はいくらですか?

2008.08.28

経営・マネジメント

セールスプロセス改善:その無料の知覚価値はいくらですか?

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

「売る」という領域にも、プロセス改善手法がようやく入ってきました。以前はある意味、聖域だったんですけどね。お客さんに買って頂き、商品/サービスを提供し、お金を払っていただくプロセスの中で、見込み客をどのように獲得していくのか?について解説していきます。

 ただ、忘れがちなことがあります。

 それは、無料○○、お試し○○の知覚価値です。

 果たして、この無料のもの、安価なお試し版は、本来どれぐらいの価値があるのか?お金にするといくらなのか?

 もし、まあ、無料だからこんなもんだよね、と思うようなものだと、実際の商品の購入に至る割合が落ちます。これ、確実です。

 なんでだかわかります?

 人は、というか、日本人は特にそうだと思いますけど、バランスを取ろうとする生き物です。

 タダで、もしくはすごく安価に何かしてもらったら、お返ししてあげないと、という感覚になります。

 あんまりにも高価なのも問題ですよ。相手が怪しく思います。

 「なるほどー!」と思えるような価格に思えることが大事です。

 別に実際のコストはどうでもいいんですよ。

 お客さんがいくらぐらいだろう、と思う価格が重要なんです。

 例えば、このInsight Now!の記事。

 無料で公開していますので、集客の意味合いは当然ありますよね。

 この記事はお客さんは無料で見てますが、いくらが妥当だと思うかわかります?

 実は、無料が当然!、と思います。

 なぜか?

 それはWeb上の情報だから。Web上の情報に対する知覚価値は未だに非常に低いですね。

 でも、紙に印刷した瞬間、ありがたみが増して、知覚価値は高くなります。

 だから、無料にしても、たまに紙に印刷して、製本して読者の方に贈ると、こんなにいいものもらっちゃった!となって、次のセールスステップに進みやすくなりますね。

 ドモホルンリンクルの無料お試しセットは、普通の化粧品と同じですね。何週間か、化粧品を買わずにすごせる。

 普通に化粧品を購入する金額と同じぐらいの知覚価値はありますね。しかも少しでも「いいな」と思えれば、知覚価値は上がります。

 購入につながりやすくなるんですね。
 
 ざっくりとあらーく、集客のプロセスの人を集めるための無料○○、お試し○○の知覚価値についてご説明しました。

 セールスのプロセスについては今後も書いていこうと思いますので、お楽しみに・・・。 

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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