1️⃣『きっかけ学』人生を変える学びはすべて「キッカケ」で始まる【1章】

2026.07.08

組織・人材

1️⃣『きっかけ学』人生を変える学びはすべて「キッカケ」で始まる【1章】

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

なぜ人は学ばなくなるのか 〜「主体性がない」のではなく、“動けない状態”になっている〜 「最近の若手は主体性がない」 「自ら学ぼうとしない」 「言われたことしかやらない」 人材育成の現場では、昔からよく聞く言葉である。 しかし私は、長年人材育成に関わる中で、次第に違和感を持つようになった。

第1章

なぜ人は学ばなくなるのか


〜「主体性がない」のではなく、“動けない状態”になっている〜

「最近の若手は主体性がない」
「自ら学ぼうとしない」
「言われたことしかやらない」

人材育成の現場では、昔からよく聞く言葉である。

しかし私は、長年人材育成に関わる中で、次第に違和感を持つようになった。

本当に、人は「学びたくない」のだろうか。

本当に、「主体性がない人」が存在するのだろうか。

むしろ多くの場合、人は、

「学ばない」のではなく、

“動けない状態”

になっているのではないか。

今はそう考えている。

私はこれまで、多くの社員と面談をしてきた。


その中には、

* 優秀なのに自信を失っている人
* 過去の失敗で挑戦できなくなった人
* 頑張っても評価されず疲弊した人
* 将来像が見えなくなった人
* 学ぶ意味を見失った人

が数多くいた。

彼らは決して怠けているわけではない。

むしろ真面目な人ほど、止まってしまうことがある。

なぜか。

それは、

* 失敗したくない
* 否定されたくない
* 恥をかきたくない
* 何を学べば良いかわからない
* 頑張っても意味があると思えない

といった感情や不安が、
行動を止めているからだ。

つまり問題は、
能力不足より先に、

「心理状態」

なのである。



企業はよく、

* 研修を増やす
* eラーニングを導入する
* 資格取得を推奨する
* KPIを設定する

などで解決しようとする。

もちろん、それ自体は悪くない。

しかし、どれだけ良い教材があっても、

“学ぶ気持ち”


が起動していなければ、
人は動かない。

私は以前、
「育成とは、きっかけを与えることだ」と考えていた。

だが今は、その言葉の重みを痛感している。

きっかけとは、
そんなに簡単なものではない。

人によって、

* 響く言葉
* 不安
* タイミング
* 欲求
* 成功体験
* 人間関係

は全く違う。

つまり、

「誰にでも効く育成」

など存在しないのである。

例えば、ある社員は、
「任せてもらえた」ことで変わる。


またある社員は、
「認められた」ことで動き出す。

別の社員は、
「仲間とのつながり」で学び始める。

さらに、
「危機感」や「悔しさ」が起点になる人もいる。

つまり人は、

“その人に合ったきっかけ”

によって初めて動き出す。

だからこそ、
育成とは「教えること」ではなく、

“動き出せる状態をつくること”

なのだ。



ここで重要なのは、

「管理」と「支援」は違う


ということだ。

管理は、
行動をコントロールしようとする。

しかし支援は、
本人の中にある可能性を引き出そうとする。

私はこれまで、

* メンタリング
* 面談
* コミュニティ
* ジョブアサイン
* OJT

など、さまざまな育成施策に関わってきた。

だが本当に効果があったのは、

「この人ならできる」

と信じて関わった時だったように思う。

人は、
「管理されている」と感じると閉じる。

しかし、

* 信頼され
* 支援され
* 小さな成功を積み
* 自分なりの意味を見つけた時

少しずつ、自ら動き始める。

つまり主体性とは、

「生まれ持った性格」

ではない。


環境や関わり方によって、
後天的に変化するものなのである。

そしてその起点にあるのが、

「きっかけ」

なのだ。

私はこれを、
「きっかけ学」の出発点だと考えている。

Ads by Google

富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

フォロー フォローして富士 翔大郎の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。