中堅社員編:先輩社員としてフォロワー(自立したチームの一員)として後輩の手本になるためには

2023.11.16

組織・人材

中堅社員編:先輩社員としてフォロワー(自立したチームの一員)として後輩の手本になるためには

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

なぜ、日本に有能なリーダーが生まれなくなったのか? こんな会話をすることが増えたように思う。日本の教育も人材育成も根本から間違っている。 企業組織に焦点を向ければ、組織は人財を成長させる器のはずが、いつの間にか、それを二の次とし 目先の利益創出と既得権行使の器になり果ててしまった。 しかし、現状がどうあれ、若手人材の成長無くして日本の未来はない。 そのテーマに本気で取り組む仲間を一人でも増やしたいのです。 副題:中堅社員がチームビルディングを学ばねならない理由

そしてもう一つの課題は有能なリーダーシップを発揮する前提はフォロワーシップが体現出来てからだということです。部下以前に同僚や仲間からリスペクトされていない人材が肩書を持ってもリーダーシップは発揮できない。まずは。同僚や後輩との人間関係(信頼関係)構築能力を磨くことが求められます。

ここで現在のマネジメントには大きな課題があります。上司である「リーダーのリーダーシップの特徴」は、と問うと大半は「牽引型」と回答する。ある企業の若手への質問では95%以上が牽引型と答えました。

牽引力はチーム力を創るうえで有効か?

答えはNoです。

リーダーシップの本質は牽引力ではない。過度な牽引力はメンバーの自立性を阻害し、リーダー依存の体質を創ります。

チーム力の源泉は自立したメンバーが生み出す協働です。その状況を創り出すためには、強制力を伴わない求心力と、影響力を中核としたリーダーシップの獲得が必要です。

誤解いただきないのは、リーダーシップとはリーダーという肩書が生み出すものではなく、

求心力と影響力を獲得したメンバーが、リーダーという役割を担うことで生まれるものだということです。

リーダーとして真にチーム力を引き出す存在になるためには、まず、メンバー(チームの一員)の時から求心力を持った存在になることが必須です。

もちろん、それは開発可能な能力の一つです。

*求心力を持った存在とは他のメンバーから感謝される存在を指します。

【後輩への育成能力を磨き、後輩にとってのより良いロールモデルになること】

組織やチームの一員として最も重要な能力はコミュニケーション能力です。

これももちろん、開発可能な能力です。それもチームの仲間と相互に磨き合うことで、飛躍的に向上します。

このコミュニケーション能力を磨くうえで絶対原則があります。

「コミュニケーションは100%他者評価」

自分自身の考えがどうであれ、コミュニケーションの事実は他者(コミュニケーションの相手)が認識したものだということです。

例えば、自分なりにどんなに分かりやすく話していると思っていても、伝えた相手が「分からない」と言えばそれが事実です。

また、自分自身が不機嫌にしていないと言い張っても、回り(他者)から不機嫌そうに見えればそれが事実です。

このように他者認識と自己認識の乖離を縮める自己俯瞰力を磨いたうえで、他のメンバーや後輩からリスペクトされる存在へと自分を成長させ、必要に応じて演出する能力を培う。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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