「きっかけ」が人を動かす 〜内発的動機の正体〜 私は長年、人材育成に関わる中で、 「なぜ同じ環境でも成長する人と、そうでない人がいるのか」 を考え続けてきた。 同じ研修を受けても、 大きく変わる人がいる。 同じ上司のもとでも、 主体的に動く人と、 受け身のままの人がいる。
第3章
「きっかけ」が人を動かす
〜内発的動機の正体〜
私は長年、人材育成に関わる中で、
「なぜ同じ環境でも成長する人と、そうでない人がいるのか」
を考え続けてきた。
同じ研修を受けても、
大きく変わる人がいる。
同じ上司のもとでも、
主体的に動く人と、
受け身のままの人がいる。
最初は、
能力差だと思っていた。
しかし現場を見続けるうちに、
そうではないことに気づいた。
本当に差を生んでいたのは、
「動機の起動」
だったのである。
人はよく、
* やる気がある
* やる気がない
で語られる。
しかし私は、
やる気は「性格」ではないと思っている。
むしろ、
“きっかけによって変化する状態”
に近い。
例えば、
* 誰かに認められた
* 面白い仕事を任された
* 尊敬できる人に出会った
* 小さな成功を経験した
* 仲間ができた
* 悔しい経験をした
そんな出来事をきっかけに、
急に学び始める人がいる。
つまり人は、
「論理」
ではなく、
「感情」
によって動き出すことが多い。
企業では、
「学ぶ意味」を説明しようとする。
もちろんそれも必要だ。
しかし実際には、
* 正しいから
* 必要だから
* 将来役立つから
だけで人は動かない。
例えば、
「運動した方が健康に良い」
ことは誰でも知っている。
それでも続かない。
なぜか。
それは、
“動き出す感情”
が起動していないからだ。
私はこれを、
「きっかけ学」
の中心テーマだと考えている。
つまり、
「人は何によって動き始めるのか」
を研究すること。
これは単なるモチベーション論ではない。
もっと人間的で、
もっと繊細なものだ。
例えばある人は、
「承認」
で動く。
「ありがとう」
「助かった」
「君のおかげだ」
そんな一言で、
急に頑張り始める。
またある人は、
「悔しさ」
で動く。
失敗した。
負けた。
認められなかった。
その経験が、
学ぶエネルギーになる。
さらにある人は、
「好奇心」
で動く。
面白そう。
やってみたい。
知らない世界を見たい。
これは非常に強い。
なぜなら、
好奇心は「やらされ感」が少ないからだ。
そして多くの人に共通しているのが、
「小さな成功」
である。
人は、
最初から大きな挑戦には動けない。
しかし、
* 少しできた
* 意外とできそう
* 思ったより楽しかった
そんな小さな成功が、
「もっとやってみよう」
につながる。
ここで重要なのは、
「きっかけ」は押し付けると壊れる
ということだ。
例えば、
* 強制
* 過干渉
* 正論
* 比較
* 圧力
は、
短期的には動いても、
長期的には内発性を壊しやすい。
だから育成で本当に難しいのは、
「どこまで支援し、
どこで本人に委ねるか」
なのである。
私は以前、
『きっかけ学』人生を変える学びはすべて「キッカケ」で始まる
2026.07.05
2026.07.08
2026.07.08
2026.07.08
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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