中堅社員編:先輩社員としてフォロワー(自立したチームの一員)として後輩の手本になるためには

2023.11.16

組織・人材

中堅社員編:先輩社員としてフォロワー(自立したチームの一員)として後輩の手本になるためには

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

なぜ、日本に有能なリーダーが生まれなくなったのか? こんな会話をすることが増えたように思う。日本の教育も人材育成も根本から間違っている。 企業組織に焦点を向ければ、組織は人財を成長させる器のはずが、いつの間にか、それを二の次とし 目先の利益創出と既得権行使の器になり果ててしまった。 しかし、現状がどうあれ、若手人材の成長無くして日本の未来はない。 そのテーマに本気で取り組む仲間を一人でも増やしたいのです。 副題:中堅社員がチームビルディングを学ばねならない理由

それは、私達が長年の組織変革の現場で実践検証し、発見したチーム成果の公式に基づけば投資としての人材投資が実現できる。

チーム成果 = Do × Be

近年、この公式を裏付けるグローバルリーダーシップの常識が生まれた。

ご存じの方も多いと思うが、Google発信の「心理的安全」という言葉である。

Google社は、社内の様々なチームの分析結果から、この「心理的安全」がチームに担保されていればチームは100%高い成果を出すという結論を導き出している。

先の公式で挙げた「Be」はこの心理的安全性を含んでいる。

では「Do」とは何か、これはスキル、能力、知識などを指す。Googleのようなハイスペック人材の集団(Doが高い集団)で、さらにBeが高ければチーム成果は自ずと高くなる。

これがチーム成果の一般公式であり、重要なことはこの公式がすべてのチームに適用できるということです。

では、日本の組織はどうか?

日々ルーチンワークのような創造性が欠如した作業の繰り返しでは、無論、Doは高くならない。

そして私の認識するBe、心理的安全性の本質は、前回の「新入社員がチームビルディングを学ばなければならない理由」でも書いたように、関係性の壁(仲間との信頼関係が作れる能力)、安全な場(非難否定のない本音が言える場)を創る能力を指す。そしてBeは、リーダーだけではなく、メンバー全員に備わっていることでチームの総力が飛躍的に向上する。

だからこそ、本来この組織力、チーム力を高めるための能力開発は新入社員から既に始まっている。更に言えば採用段階でも重要な選定要件となる。

端的に言えば、どんなに優秀でも利己的な人材の集団ではチーム力を生み出せない、つまりチームになれないということです。

そして、チーム力を獲得するための学びが、私達が提唱しているチームビルディングにすべて詰まっている。

最後に役割要件について補足しておきます。

【組織全員に求められる「組織、チームの一員として有能な人材」であること】

こちらは前回の「新入社員がチームビルディングを学ばなければならない理由」をご一読願いたい。

【次代のリーダーとしてフォロワーシップを理解体現し、チームリーダーシップを発揮するための人間力を獲得すること】

これは言うまでもなく、リーダー(管理職)になってからリーダーシップを体現するための学びを始めても遅すぎる。

理想は、所属したチームのリーダーがチームビルディングを学びチームリーダーシップを体現しているのであれば、それをロールモデルとして学ぶことで中堅社員から準備ができる。しかし、残念なことにそれは期待できない。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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