自己啓発の4名著をざっと要約

2021.04.05

ライフ・ソーシャル

自己啓発の4名著をざっと要約

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/セルフヘルプ(自助)やセルフメイド(自成)は、世襲と因習でがんじがらめだった前近代の身分制を打破する突破口になりました。古典で定評ある自己啓発書を手がかりに、あなたにも今よりもっと幸せになる黄金のチャンスが与えられていることを、ぜひ思い出してください。/

[Rule 03] あなたの最善を願う人と友達になりなさい
[Rule 04] 自分を今日の誰かではなく、昨日の自分と比べなさい
 さえない友だちといる方が楽。でも、それでは、いっしょに落ちていくだけ。かといって、優れた人とむりに並ぼうとしても、気後れするだけ。たがいに励まし合う人を友人とし、自分や仲間、世界を昨日より良くしていくことをめざそう。

[Rule 05] 疎ましい行動はわが子にさせない
[Rule 06] 世界を批判する前に家のなかの秩序を正す
 子供はどこまで許されるか大人の顔色を伺っている。だから、ダメなものはダメとはっきり示さないといけない。また、自分も、問題を政治だの社会だののせいにするのではなく、まず自分の身の回りを自分で整えよう。

[Rule 07] その場しのぎの利益ではなく、意義深いことを追求する
[Rule 08] 真実を語ろう。少なくとも嘘はつかないことだ
 目先の利益、口先のウソは、その場しのぎでしかなく、あなたをおびえさせ、後でもっと大きなツケを廻す。むしろ、将来を確かにするためには、投資と真実が必要。それは、あなたを希望と勇気に満たしてくれる。

[Rule 09] あなたが知らないことを相手は知っているかもしれないと考えて耳を傾ける
[Rule 10] 正直に、そして正確に話す
 一人で考えるのは、難しい。自分の心のわだかまりを放置せず、夫婦や友人と正直に話し合うことで、良い答えが見つかるかもしれないし、そうでなくても、たがいの仲は深まる。

[Rule 11] スケートボードをしている子どもの邪魔をしてはいけない
[Rule 12] 道で猫に出会ったときは、撫でてやろう
 すこし危なそうにみえることでも、子どもの挑戦と成長を励ましてあげよう。また、つらいことだらけの人生でも、ちょっとの美しい幸せを慈しみ、心から大切にしよう。


おわりに

 要約だけ知って、それでわかった気になるのも、どうかと思います。また、世の中には、せっかくの名著でも、ただ読んだだけ、というひとがあまりに多い。まあ、こんな本があるんだ、と知り、その全体の主旨を理解した上で、さて実際、自分の人生や生活とどう関わりがあるだろう、何をどうすればもっとハッピーに過ごせるようになるだろうと、具体的な工夫を重ねるのは、もう自分自身の問題。

 ただ重要なこと。自己啓発書の歴史が語っているのは、自分の考え方を変えれば、自分の世界を変えていける、ということ。オレ様哲学本を出している連中のように、頑迷に、あれが正しい、これがまちがっている、と決めつけてばかりいる人は、みずから沼に落ちて沈んでいくようなもの。そういう連中に関わり合っても、いいことはありません。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

フォロー フォローして純丘曜彰 教授博士の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。