自己啓発の4名著をざっと要約

2021.04.05

ライフ・ソーシャル

自己啓発の4名著をざっと要約

純丘曜彰 教授博士
大阪芸術大学 哲学教授

/セルフヘルプ(自助)やセルフメイド(自成)は、世襲と因習でがんじがらめだった前近代の身分制を打破する突破口になりました。古典で定評ある自己啓発書を手がかりに、あなたにも今よりもっと幸せになる黄金のチャンスが与えられていることを、ぜひ思い出してください。/

第四章「思いと目的」
第五章「思いと成功」
第六章「ビジョンと高邁な目的」
第七章「平和な心」
 では、作るべき自分とは何か。彼によれば、恐れを退け、気高い夢を持ち、自分自身を正しくコントロールできる平和な人間であり、それは社会にとっても救世主になる、とされます。


2.D・カーネギー『道は開ける(悩むのを止め生き始める方法)』1944

 D・カーネギーは、もともと夜間学校の話し方教室の講師で、そこで作った『人を動かす(友人を得て人々を促す方法)』1936というテキストが大ヒットし、受講生たちのさらなる要望に応えてまとめた二冊目が、この本です。よくある自己啓発書のようにカリスマ講師が御高説を語るというのではなく、ラジオのパーソナリティのように、実際の市井の人々の実例を数多く挙げながら解決のヒントを探っていくスタイルで、だれにでも親しみやすく、これも世界的な大ベストセラー、超ロングセラーとなりました。

第一部 悩みに関する基本事項
第二部 悩みを分析する基礎技術
 悩むのは、遠くのぼんやりした物事に振り回されているだけ。最悪の事態に備え、今日すべきことをすれば、それ以上でもそれ以下でもない。だから、まず事実を客観的に分析し、対処を決断しよう。それでおしまい。

第三部 悩みの習慣を早期に断とう
 悩みは、その難題そのもののせいではなく、むしろ悩みグセになってしまっているのではないか。毎日を充実させ、たいしたことでもないことはほっておき、どうしようもないことは受け入れよう。

第四部 平和と幸福をもたらす精神状態を養う方法
 心は自分で創れる。だから、敵や恩知らずなんかのために心をムダ使いするな。足りない物事より恵まれている物事を生かそう。人をうらやまず、すっぱいこともレモネードとして楽しもう。人を幸せにすることで、自分は最善になる。

第五部 悩みを完全に克服する方法
第六部 批判を気にしない方法
 どうにもできない面倒は、神さまに任せよう。世間の批判はじつは嫉妬。ただつねに自分の最善を尽くし、失敗や問題に向き合えばいい。

第七部 疲労と悩みを予防し、活力と精神を充実させる六つの方法
 疲れる前に休もう。家はもちろん、仕事中にもくつろぎを。仕事は、きっぱり整理して、効率的、情熱的に。


3.スティーブン・R・コヴィー『(実力者たちの)7つの習慣』1989

 数多くある自己啓発書の中でも、ジェームズ・アレンの自己変革の思想を正統に引き継いで、もっともうまく体系的に整理したものでしょう。その基本原理は、自分が変わることで世界を変える、インサイド・アウト。

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純丘曜彰 教授博士

大阪芸術大学 哲学教授

美術博士(東京藝大)、文学修士(東大)。東大卒。テレビ朝日ブレーン として『朝まで生テレビ!』を立ち上げ、東海大学総合経営学部准教授、グーテンベルク大学メディア学部客員教授などを経て現職。

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