フレームワークを端緒に「見えないものを見る」をつらつら考える

2009.11.30

経営・マネジメント

フレームワークを端緒に「見えないものを見る」をつらつら考える

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

コンサルティングスキルがフォロアーレベルにまで普及してきました。普及したとしても真髄の部分は全く理解されない。抜け落ちるものが相当ある。空手がもし普及しても、達人と知っているだけの人では雲泥の差が生じますよね。それと同じです。で、その抜け落ちるであろう部分は何なのでしょう?ということをつらつら書きます。

 ロジックツリーってありますよね。あれもコンサルティングスキルといわれます。で、物事を細かく分けていく。分けて分けてどうなっていくか?

 わかったような気になるのですが、わかったわけではなく、わからない部分の情報が落ちちゃったんです。

 いいですか?

 抽象的に語れば語るほど情報量は少ないのです。具体的に語れば語るほど情報量は多いのです。具体の関係が積み重なって事象を生じさせている、世界はそう見える。

 実際に、その関係をいじると、いろいろと効果が出る。だから、関係を解きほぐす。それが分けることの意味。

 でも、解きほぐした糸はどっかに行ってしまう。物体を糸で結んでいたとして、糸で結んでいたものは解きほぐすと、ばらばらになるし、もとあった結び方をもやは再現できませんよね。

 それが失われた情報です。

 フレームワークでは、枠の中が結ばれたもので、その枠を結ぶ糸があるのです。その糸がどう物体を結んでいるか?がわからないと、フレームワークを使っても、で?となります。

 数式の素敵なところは、「=」という左と右が等しいという記号があります。「≧」という左側は右側以上であるという記号があります。

 そのイコールは、+、-という関係で分けられたりします。

 乱暴に言いますと、

 2=1+1 だったら、2は1と1に分けられる、と読めますね。

 5=7-2 だったら、5は7と2の違いである、と読めますね。

 数式って関係を規定しているんです。関係を規定するための1つの記述方式なのです。

 微分方程式だってそうですよね。難しそうな記号がいっぱい使ってある数式も、結局関係を示しているのです。

 フレームワークはエンティティにフォーカスしているように見えますが、エンティティ間の関係性を2次元に表現しているんですね。本当は。中身を埋めることに意味があるわけではないのです。

 物理世界に引っ張られて生きている人々は、関係なんて見えないじゃないか!と主張されます。目に見えないものは信じない、と。

 そうすると、そういう人は、人間関係も信じないのでしょうね。

 恋人の関係を切り結んでいる相手がいたとして、恋人って書いてませんよ。2人の小指が赤い糸で結ばれていればわかりやすいですが、残念ながら赤い糸は見えません。

 いいでしょうか。人間が何人かいたとして、その人たちの関係自体は目に見えないのです。

 でも、関係はありますよね?

 その人の属性をいくらみていっても、切り結んでいる関係性なんてわからんのです。エンティティを小さな部分に分けてばらばらにしたら、ばらばらな部分だけが見える。それだけです。関係性はすべて抜け落ちる。人間なんて肉の塊ですといった表現になってしまう。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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