セールスプロセス改善:要望の優先度付け

2009.05.09

経営・マネジメント

セールスプロセス改善:要望の優先度付け

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

会話の主導権を握れて、ヒアリングで相手のニーズをしっかりつかめるようになったら、いよいよ提案なのですが、ニーズをそのまま裏返せばいいわけではありません。今日はそのあたりのお話しです。

 なんでだろう?と思いますよね。

 それはそういうふうにあなたが仕向けているからです。

 いわゆる1つの誤解なんです。

 でも、誤解を生じさせている営業マンが悪いんです。

 要望の優先度付けをしっかり共同作業でやっていないから、そういう事態に陥るんです。

 これが全ての要望ですね、ということがわかって、予算も聞けた。そうしたら、要望の優先度をつけてもらう。

 どうしても実現したいこと。どうしてもやりたいことと、我慢できることを聞いてみる。

 そうすると、これは我慢できるかな、というのがお客様の心の中で勝手に想起される。

 ちょっと対人コントロール的に言うと、我慢できるというのは、提案を実行しているけど、我慢している状況を相手に考えさせています。

 そういうふうに1回考えているのと、そうでないのとでは雲泥の差がでます。

 コミュニケーションは布石の連続です。

 カードを切る前に布石は出来る限り、最大限に打つべきです。

 要望は全てかなえられるわけではないけれども、望む状況は部分的に実現可能であることをしっかりお伝えする。布石を打つんです。

 そうすれば、実際にカードを切った時の拒絶反応は少なくてすむ。

 そんなの、できてるよ!と思いますか?

 できているなら、それは素晴らしいことです。ぜひ続けてください。

 でも、意外とやってないかな、とドキッとされた方はいませんか?

 要望の優先度付けをお客様といっしょにやってないな、と思った方はいませんか? 

 提案でいきなり提示しがちな費用とできることのトレードオフの現実。それはお客様といっしょに話し合っておくことで受容可能性を上げる。

 今日はそういうお話しでした。こういう細かいことの積み重ねで成約に至るんですね・・・。

 セールスは気の遠くなるような細かい作業の積み上げである、という世界観を持っておくと、成約率数パーセントの向上にこだわれるようになってきますね。

 こういったナレッジがあなたのビジネスに活きることを心から願います。それでは次回をお楽しみに。

PS
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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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