セールスプロセス改善:好きは結果ですよね

2009.04.22

経営・マネジメント

セールスプロセス改善:好きは結果ですよね

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

今日は、セールスにおけるソリューションの位置づけ、意味合いについて説明します。この例えは、女性ウケはいまいちですが、恋愛ネタが大好きな私としてはこの説明をし続けたいと思います。

 セールスについて、説明する時によく言います。

 「好きは結果ですよね」と。

 どういう意味かと言いますと、

 「好きです、付き合ってください」と、いきなり言うのは不自然だということです。

 普段のコミュニケーションの積み重ねがあって、「好き」ならいいんですよ。

 でも、「好き」という前に、「興味がある」ということがあります。

 「興味がある」ならば、自然と目が行く。

 自然と目が行って、よく見ているからこそ、褒めるポイントも見える。

 そして、「興味がある」ならば、話がしたい。

 話す時に、よく見ているから、相手を褒めるネタにも困らない。相手について疑問に思うことを少しずつ聞いて掘り下げていけば、相手も話しやすい。会話も弾む。

 そして、楽しい時間が過ごせる。話していて楽しくて。

 そして、そういうことが結果的に「好き」ということになる。

 私も話していて楽しくなってしまう人が結局は「いいな」と思います。ただ、好きになるとかえって仲良くできなくなる、好きだとは言えなくなってしまうチキン野郎ではありますが・・・。

 で、これをセールスにあてはめるとどうなるのか?と言いますと、いきなりソリューション提案という結果の提示はしない。

 相手に興味があるから、いろいろと聞きたくなり、相手の状況を聞いていくことになる。

 そして、話しを自然に掘り下げられる。

 話しを掘り下げた結果、いろいろなことがわかって、結果的にいいソリューションができる。

 いきなりソリューションがあるわけではないのですね。

 ソリューションはあくまで結果なんですね。

 こういうことが腑に落ちると、しっかりとしたヒアリングができるようになりますね。

 相手にいろいろ聞くのは失礼じゃないか?と心配する人もいます。

 まあ、飛び込み営業なら失礼ということもあるかもしれませんが、問い合わせを受けて、話しを聞いている時に、突っ込んだことを聞くのは、一切失礼ではないですよね。

 相手はあなたのソリューションに興味があって、もしくは助けて欲しくて、電話してきているんですよね。

 もしも、あなたに異性の友達から電話がかかってきたら、相手は、あなたと話しがしたくて、あなたに興味があって電話してきているわけです。

 その時にどうしたの?とか、いろいろと聞くのは失礼なのか?といえば、聞くこと自体は失礼ではないですね。言い方は当然ありますよ。でもそれだけです。

 もしも、助けを求める電話ならどうでしょう?

 助けてくださいと言われたら、助けるためには、あなたの状況を知らないといけない!ということは至極まっとうなお話しです。

 聞くことを恐れないでください。

 そして、ソリューションは結果であることを忘れないで下さい。

 大事なのは聞くことですね。そして、最後に「好きだ」と言うことです。けっこう順序を間違えることがあります。

 皆様、会っていきなり好きと言わないように気をつけてくださいね。

 いきなりソリューションを提示して、御社にぴったりです!なんていわないでくださいね。

 それでは、次回をお楽しみに。 

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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