「経営コンサル不要論」が叫ばれているが、AIが代替できるのは情報収集や資料作成といった一部の作業の高速化に過ぎない。「AIで十分」と主張する論者が見落としているコンサルティング本来の役割と、AI活用における境界線を整理する。
- 優先領域の切り出し:経営状況全体を俯瞰し、「どの領域の課題に優先的に取り組むべきか」を特定する。
- イシューの明確化と分解:優先的に取り組むべき重要課題(イシュー)と、その取り組み方向性に関する仮説を明確化し、解くべき要素へとブレイクダウンする。
- 課題の構造化仮説と検証計画:関連する下調査や洞察を踏まえ、「何が問題を難しくさせているのか」「本当のボトルネックはどこか」という課題の構造化仮説を立て、その検証方法を設計する。
- 課題仮説の検証:関係者や社内外の専門家への1次ヒアリング(クライアント企業が直接手を出そうとすると角が立ったり、本音を引き出しにくかったりする領域だ)を実施し、課題仮説の検証結果を得る。
- 解決仮説の選択肢と検証計画:関係者と協議を重ね、「課題解決仮説」の複数の選択肢を提示した上で、その優先度評価を行うことで望ましい解決仮説の選択を促し、仮説検証方法を提示する。
- 解決仮説の検証:改めて関係者や専門家と深い議論を行い(ここでもクライアントが前面に出たくないケースが多い)、解決仮説の裏付けをとる。
- 実行策オプションの策定:解決策に伴うリスクや新たに生じ得る不都合を克服すべく、具体的で実際的な「実行策オプション」を構築する。
- 実行計画の策定:関係者と協議して「誰が・どのタイミングで・どんなタスクを主導して解決するか」について、試行計画やレビュー計画を含めたロードマップを策定する。
- 計画修正とレビュー:現場での試行を踏まえ、適宜計画を修正しながら実行プロセスをレビューする。
生成AIができること、絶対にできないこと
このプロセスを冷徹に俯瞰したとき、生成AIが代替できる範囲はどこまでだろうか。
AIが威力を発揮できるのは、「課題解決仮説」の選択肢を生み出す際の初期的なアイデア出し(※)、実施した1次ヒアリングや専門家との議論結果のテキスト整理、そして実行策オプションのブレインストーミング程度である。もちろん、ファシリテーションに使用する会議資料をビジュアル面で分かりやすく整えることや、会議中の議事録を瞬時に要約作成することにも極めて有効だ。
※ちなみに戦略コンサルの現場では、生成AIによる初期仮説の抽出は「抜け防止策」としてしか役立たない。なぜならネット上の情報や過去事例を基に生成されるためイノベーティブな発想に欠け、最終オプションとして生き残ることは殆どないからだ。また、某大手コンサル会社(いわゆる「総合系」)出身のベンチャー企業幹部が「仮説出しなら今どきの生成AIでもできますよね」と真顔で話してくれたことがある。彼らは競争戦略の策定ではなく、過去事例のコピー適用が有効な業務改革分野だけで生きてきたのだと実感させられた。
| 開催日: | 2026年07月15日(水) |
|---|---|
| 提供会社: | パスファインダーズ株式会社 |
| 対象: | 企業経営者、事業企画責任者、マーケティング責任者 |
| 場所: | オンライン配信(ネクプロ プラットフォーム) |
| 参加費用: | 無料 |
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け39年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅第二創業期の中小企業経営者向けの「個別指導型」経営塾『羅針盤倶楽部』を主宰。https://www.pathfinders.co.jp/rashimban/
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