「求められる仮説検証」シリーズの締めくくりとして、仮説検証を個人のスキルに留めず、組織全体の「文化」や「能力」へと昇華させるための要諦を整理した。
4. 意思決定プロセスへの埋め込み
仮説検証を「余計な事務作業」にしないためには、日常の意思決定プロセスと不可分なものにする必要がある。
- 投資判断の条件: 「検証計画のない投資案件は審議しない」というルールを徹底する。
- KPIの再定義: 実行の進捗(マイルストーン)だけでなく、「主要な不確実性が解消されたか」といった学習のマイルストーンを評価指標に加える。
5. 結論:仮説検証は「誠実さ」という組織文化を体現する
仮説検証を組織能力とする試みは、テクニカルな手法の導入以上に、組織の「姿勢」を問うものである。それは、自分たちの考えが常に正しいとは限らないという「謙虚さ」と、事実に基づいて軌道修正を行う「誠実さ」を尊ぶ文化に他ならない。
変化が激しく、正解のない時代において、組織が持ちうる最強の武器は「完璧な戦略」ではない。「自ら立てた仮説を高速で検証し、学び続ける能力」である。この能力を組織のDNAに刻み込むことが、持続的な競争優位を築く唯一の道と言えるだろう。
経営・事業戦略
2025.06.04
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
「世界的戦略ファームのノウハウ」×「事業会社での事業開発実務」×「身銭での投資・起業経験」。 足掛け39年にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクトを主導。 ✅パスファインダーズ社は大企業・中堅企業向けの事業開発・事業戦略策定にフォーカスした戦略コンサルティング会社。AIとデータサイエンス技術によるDX化を支援する「ADXサービス」を展開中。https://www.pathfinders.co.jp/ ✅第二創業期の中小企業向けの経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』を主宰。https://www.facebook.com/rashimbanclub/
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