職場全体で人を育てる──OJT・ファミリー制・メンターカードの実装 新任リーダー・課長を経て、いよいよ「職場全体で人を育てる」フェーズに入ります。 ここで大切なのは、育成を一部の上司の責任に閉じ込めないことです。 組織ぐるみでOJTを推進し、誰もが人を育てる側に回る文化をつくる。これがメンタリング5.0の実践です。
職場全体で人を育てる──OJT・ファミリー制・メンターカードの実装
新任リーダー・課長を経て、いよいよ「職場全体で人を育てる」フェーズに入ります。
ここで大切なのは、育成を一部の上司の責任に閉じ込めないことです。
組織ぐるみでOJTを推進し、誰もが人を育てる側に回る文化をつくる。これがメンタリング5.0の実践です。
OJTの再定義──制度化しない
OJTは往々にして「やっているつもり」になりがちです。
そこで私は、育成者にOJTプランシートを作らせ、意図的・計画的に進める仕掛けを取り入れました。
ただし、ここで重要なのは「制度化・様式化しない」ことです。
シートはあくまで自分で作るもの。好事例は共有するが、強制はしない。
制度に依存すると主体性が失われるため、育成者自身の工夫を促すことを重視しました。
ファミリー制──職場全体での育成
もう一つの工夫がファミリー制です。
新入社員の育成を、母親役のメンター、父親役のコーディネーター、兄弟役の同僚といった「家族」に見立てて職場全体で担う仕組みです。
• 誰か1人の負担にせず、チームで新入社員を支える
• 部署を超えたクロスメンタリングで、相談しやすい環境をつくる
• 「無関心を許さない文化」を根づかせる
これにより、新人も安心して挑戦でき、同時に先輩たちも「育てることを通じて成長する」好循環が生まれました。
メンターカード──自らメンターを求める仕組み
さらに私がオリジナルで導入したのがメンターカードです。
仕組みはシンプルです。
「自分を成長させてくれそうな尊敬できる人」の名前と、その人から学びたいことを書き込み、直接その本人に渡す。
重要なのは、これは会社が割り当てる「上司ガチャ」ではないという点です。
自ら尊敬する人を見つけ、頭を下げて学ばせてくださいと申し入れる。
これこそが、自立型人財への早道なのです。
また、メンターは人を指しますが、メンタリングはその活動そのものを指します。
この違いを理解し、活動を継続することが、文化としての定着につながります。
育成者の心構え
OJT、ファミリー制、メンターカードに共通するのは、育成者の心構えです。
• 見本となること:まず自分が努力・成長し、背中を見せる
• 信頼関係を築くこと:相手を認め、受け入れる
• 効果的に支援すること:楽にさせるのではなく、挑戦を促す
育成は「自分のために」ではなく「相手のために」。
その姿勢がやがて自分自身の成長につながっていきます。
まとめ
• OJTは制度化せず、育成者自身の工夫を引き出す
• ファミリー制により、職場全体で新人を支える
• メンターカードは、自ら尊敬する人を選び、学びにいく文化をつくる
• すべての育成は「見本・信頼・支援」という心構えに帰結する
次回は、このような仕組みを超えて、さらに文化として育つプロセス──
**「制度ではなく文化を育てる──双方向メンタリングと組織変革」**をご紹介します。
人材育成
2026.01.18
2026.01.18
シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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