【ホワイトボード】中堅以上の企業なら社内のどこかに置いてある大型事務機。置いてあるからといって使えるとは限らない、典型的な機材。その使用実態をみることで、『議論重視の社風』とか、『アイディア創出に熱心』とかいう外部向け宣伝が建前に過ぎないことを明確に語る『診断ツール』になることもある。
経営コンサルタントという仕事柄、色々な企業のミーティングスペースを使わせていただく。
最近の大企業では、外部との打合せ用に綺麗なミーティングルームを用意されているケースが増えた(応接室よりも実用的だ)。大きな部屋だとプロジェクタとスクリーン設備まで備え、小さめの部屋なら液晶モニターが用意されていることが増え、持ち込んだノートPCの内容をプレゼンテーションする環境は随分整ってきたと感じる。
しかしホワイトボードが用意されているケースは、大きな部屋でも1~2割程度という感じだ(しかも滅多に使われないせいか、我々が使おうとすると電源コードが固く巻き付けられていて難儀したりする)。
また、そんな大企業でも、原則として社員しかいない執務スペース(大部屋)に隣接する、主に社員が使うための会議室は狭くて、設備的には一段劣るのが普通だ。
そこで皆さんに訊きたいのは、その社内会議室にはホワイトボードがあるだろうかという点だ。本来ならこちらにこそホワイトボードは欲しいし、しかも機能するような状態でいて欲しいのだが、如何だろう。
なぜこんなことをわざわざ言うかというと、社内会議室にホワイトボードがあっても使えない状態になっているケースが経験上意外と多いからだ。
壊れて電源が入らない、スキャナーの蛍光灯が切れている、紙がない、プリンター部分が壊れている、ボードマーカーがかすれて書けない、板面が汚れていて書いたものが判別しにくい、等々になっていないだろうか。
なぜホワイトボードに拘るのか?討論的ミーティングには必須アイテムと考えるからである。
どう使うのか?互いの意見を交わす際に、自分の頭の中にある概念をホワイトボード上で図にし、説明を書き足すのである。
何故必須か?言葉だけでは誤解が生じかねないし、何より話し言葉だけでは「空中戦」になってしまい議論が深まらないからである。
例えば事業の進め方に関して事業部内で集まって検討会議をする際、ホワイトボードを使って議論をすると着実に議論が深まる。
事業推進主体者がまず、考えている「ゴール」「課題」「解決仮説」「必要な施策・手順」などを語りながら書き出す。そして参加者と意見交換してどんどん書き加え、修正する。それに対し他の参加者が意見を出す際に、どこが違うのか、新しいのか、または補足するのか、明確に意識して関係を図示しながら書き加えるのである。
こうしたことをするためには、第一にファシリテータ役がいることが望まれるが、ホワイトボードもある程度の大きさがあることが望ましい(ちゃちな大きさではメモ書きにしか使えない)。
業務改革
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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長
世界的戦略ファームのノウハウ×事業会社での事業開発実務×身銭での投資・起業経験=実践的な創業の知見を誇ります。 ✅足掛け35年超にわたりプライム上場企業を中心に300近いプロジェクト=PJを主導 ✅最近ではSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)PJの一つを支援 ✅以前には日越政府協定に基づくベトナム・ホーチミン市での高速都市鉄道の計画策定PJを指揮 パスファインダーズ社は少数精鋭の経営コンサルティング会社です。事業開発・事業戦略策定にフォーカスとした戦略コンサルティングを、大企業・中堅企業向けにハンズオン・スタイルにて提供しております。https://www.pathfinders.co.jp/ 弊社は中小企業向け経営戦略研究会『羅針盤倶楽部』の運営事務局も務めています。特に後継経営者の方々の参加を歓迎します。https://www.pathfinders.co.jp/rashimban/