ビジネスは「誠実さ」から始まる

2011.06.09

開発秘話

ビジネスは「誠実さ」から始まる

喜田 真弓

企業理念やスローガンは、どの会社でも崇高な言葉が掲げられていることが多い。そして目指しているもの、理想は業種業態を問わず多くの場合似通っている。問題はいかにそれを日常の活動で忘れずに実行することができるかであろう。

アシストは社章に「人」という文字を採用している。これは、世界がどんなに変わろうと技術がどんなに進歩しようと、お客様はいつも、正直で、誠実で、有能で、思いやりのある「人」と取引をしたい。ならば常にお客様に対して、正直に、誠実に、的確に思いやりをもって接し、行動しよう。そうすれば私たちはお客様の役に立つことができるだろう、という創業者社長であるビル・トッテンの哲学と信念からきている。

その「誠実さ」という、数値にはならないけれど大切な視点から見た時に、抜群に高い評価を得ている社員が、中日本支社の鈴木卓也である。勤務地である名古屋で、入社以来技術を担当している。

「入社当時、名古屋にはデータベースのOracle担当者は一人しかおらず、当然その一人は客先に出ていることが多いので、本社での研修が終わり名古屋に配属になってからは社内で一人、“どうやったら技術が身につくのか、何をすればよいのか”、と、悩んでいることが多かったです。」

そうして悶々としながらも、担当製品であるOracleの勉強を続け3ヵ月が過ぎた頃、初めて客先を訪問することになる。

「“Oracleの障害でシステムが停止している。訪問できる技術が誰もいないので、場つなぎでいいからとりあえず行ってくれ”ということでした。まだ、何もわからない新人でしたが、それでも“復旧作業前に、現時点の環境のバックアップはとれませんか?”と提案して、“新人にしては落ち着いて対応できた”、と同行した営業担当から誉められました。嬉しかったです。」

こうして鈴木はデータベースの分野を専門に、仕事の幅を広げていく。

「最初がトラブル対応で始まったからというわけではないと思いますが、以降も何かとトラブルには縁があるというか、一番印象的なのは、ある北陸のお客様で起きたOracle障害ですね。Oracleの機能説明に伺うはずだったのですが、システムが停止中なので急遽対応して欲しいということで、説明ではなくシステムを復旧するという任務になり、夜の10時くらいまでかかりました。ところがこの後、別のお客様に連絡すると、トラブルなので至急相談したいと言われ、すぐ出向いて、なんとか復旧の糸口を見つけるまで、深夜までかかって対応しました。その夜は金沢で一泊し、翌日名古屋に戻ると、名古屋のお客様もOracle障害でシステム停止中だという連絡が。そのまま訪問し復旧作業にあたりました。」

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