「スター社員の仕事術」~やらなくていいことを意識する~

2011.01.05

仕事術

「スター社員の仕事術」~やらなくていいことを意識する~

今野 誠一
株式会社マングローブ 代表取締役社長

前回は、時間の使い方の習慣を変えるということでしたが、今回は、スケジュールの中でも「何をやらないか、やらなくていいことか」を決めること、そして、スケジュールの主導権は自分が握ることについてお話します。

■□■ 何をやめるかが重要 ■□■

「大事なことを優先する」ために、何が大事かを考えるところまでは問題ないのですが、それを実行に移していくためには、何かをやめないと、限りある時間の中に収まらないということになります。

経営学の知の巨人・ドラッカーはこう言っています。

「大切なのは、優先事項を設定することではない。それは簡単だ。難しいのは、どの作業に取り組まないか、後先事項を決めることである。」(P.F.ドラッカー)

時間管理の大命題は、一言で言うと「将来に向けた最も重要なことをいかに実行に移すか」といえますが、裏を返せば、「何をしないか?」という問いかけにもなります。

「好奇心」が旺盛で、「行動力」があるというのは褒め言葉なのですが、闇雲にいろんなことをやろうとすれば、結局最も重要なことに集中することができずに、全てが中途半端になってしまう。

私の場合で言えば、私生活では、車を持つことをやめ、テレビを居間から排除しました。
自分のプライベートに占める時間を検討していった結果、車にかかる時間(磨いたり、掃除したり、修理に出したり)と、圧倒的にテレビを見ている時間が多かったからです。

その二つを完全にやめて、振り向けることにしたのは、体を鍛える時間、本を読む時間、社員と話す時間、家族との時間、などでした。

重要なことに集中するということは、いつも「何をやらないか」「止めるか」とセットです。
その決断をすることがどうしても必要なのです。

■□■ スケジュールの「目的」を再考する ■□■

「何をやめるか」を考えることは、けっこう難しいことです。
組織の慣例的に続けていたようなことや、自分が何十年来続けてきた習慣をやめることには、相当なエネルギーがかかるということです。

何をやめるかを考える上では、一つ一つのスケジュールの「本来の目的」を、元々そのスケジュールが最初からが入っていなかったと仮定して考え直してみることです。

例えば、多くの職場にありがちな「〇〇定例会」という、何かの進捗確認の会や「〇〇の情報共有会」の類いの会議。
厳密に見直してみると、多くのことが「会議そのもの」が目的ではなく、進捗の確認ができればそれでよかったり、単に情報さえ共有できればいいということが多いものです。
もしその定例会などが最初から組まれていないとしたら、例えば「進捗が確認できればいい」という目的に照らしたときに、わざわざ自分で「進捗会議をしましょう」と提案して始めるかどうか?と考えてみるといいでしょう。

次のページ■□■ スケジュールの主導権を自分に持ってくる ■□■

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今野 誠一

株式会社マングローブ 代表取締役社長

組織変革及びその担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。 設立以来15年、組織変革コンサルタント、ファシリテーターとしてこれまでに約600社の組織変革に携わっている。

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