AIが協働パートナーとなる時代、人間に残される思考は「コンセプチュアル(概念的)思考」になる。それはつまり──雑多な出来事・情報から本質を抜き出し、概念を形成する。客観的認識にとどまらず、主観的意志(信念・理念)を行動に変える。そのコンセプチュアル思考における5つの基本スキルについて解説する。今回はその最終回。

知・情・意のそれぞれに偏り歪むことなしに3つを融合させながら、思考を大きく、深くしていくことはとてもむずかしい。しかしそれは、個々人が、社会全体が、真剣に取り組むに値する挑戦です。
そこで私たちがいま立ち返りたいのは「プロフェッショナル」の原義です。professとは、「神に誓いを立てる」こと。中世に現れた最初のプロフェッショナルは、医者や法律家、学者などでした。彼らは独自に協会をつくり、互いに高い規律意識を持ちながら仕事にあたります。彼らの職業精神のベースにあったのは私欲のない社会奉仕だったといいます。つまり、世の中の共通善を志向し、そこにみずからの能力を使うことを誓った職業人が、もともとの意味でのプロフェッショナルだったのです。
知・情・意の3つの間を大きく動き、深いところへ下りていくための鍵は、「共通善」のような大きな動機に自分の思考を導かせていくことです。それは必然的に、誓いや祈りの要素をはらんでくるでしょう。少し教条的に聞こえるかもしれませんが、それこそが人間に残された、そして人間のみが行える思考です。
*本記事のくわしい解説・議論は、拙著『入門コンセプチュアル思考──概念的に考える基本型と本質を観る態度を身につける』(源流の森ブックス)をご覧下さい。
AI時代 人間に残される思考は「概念的思考」になる
2026.08.15
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2026.08.29
2026.09.01
キャリア・ポートレート コンサルティング 代表
キャリア・ポートレート コンサルティング代表。組織・人事コンサルタント、概念工作家、『源流の森ブックス』編集発行人。 『プロフェッショナルシップ研修』(一個のプロとしての意識基盤をつくる教育プログラム)はじめ「コンセプチュアル思考研修」、管理職研修、キャリア開発研修などのジャンルで企業内研修を行なう。「働くこと・仕事」の本質をつかむ哲学的なアプローチを志向している。
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