第3章 「忙しいときは、人材育成はやらなくていいですよね?」 これは、実際の研修の場で、あるマネージャーがふと口にした言葉である。
第3章
「忙しいときは、人材育成はやらなくていいですよね?」
これは、実際の研修の場で、あるマネージャーがふと口にした言葉である。
「忙しいときは、人材育成はやらなくていいですよね?」
その場にいた多くの人が、心のどこかで「そう思っている」と感じた。
これは決して特別な意見ではなく、多くの職場に共通する率直な本音なのである。
一般的に、マネジメントの役割は三つに整理される。
「業務達成」「環境整備」「人材育成」である。
しかし、この説明のあとには、必ず次の一言が続く。
「忙しいときは、まず業務を優先してください」
この言葉は一見すると合理的に聞こえる。
目の前の仕事を片付けなければ組織は回らない。
だからまず業務を優先する。
だが、この“合理性”こそが、実は組織を長期的な消耗戦に追い込んでいく。
なぜなら、優先順位がつけられた瞬間に、
人材育成は常に最後尾へ追いやられるからである。
忙しい。
だから今日はやらない。
来週も忙しい。
来月も忙しい。
こうして育成は先送りされ続ける。
その結果どうなるか。
人は育たない。
できる人に仕事が集中する。
新人や若手は戦力化が遅れる。
そして、結局さらに忙しくなる。
つまり問題の本質は、
「忙しいから育成できない」ことではない。
本当はその逆なのである。
育成をしていないから、忙しさが終わらない。
人材育成とは、余裕があるときに行う余剰業務ではない。
むしろ、忙しさを終わらせるための唯一の投資なのである。
組織が本当に強くなるのは、
忙しいときにこそ、未来に時間を使う覚悟を持ったときである。
研修革命 ―― 人は「教えて」育てるな。「任せて」育てよ
2026.03.01
2026.03.06
2026.03.11
2026.03.12
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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