高校卒業時には英語ペラペラ!? 広尾学園理事長・池田富一氏に聞く 次世代を育成する学校経営

2018.03.13

経営・マネジメント

高校卒業時には英語ペラペラ!? 広尾学園理事長・池田富一氏に聞く 次世代を育成する学校経営

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都内有数の進学校である、広尾学園中学校・高等学校。東京大学や京都大学などの名門大学への進学のほか、スタンフォード大学など海外の大学に進学して国際舞台での活躍を目指す生徒が多いことで評判の学校だ。将来を担う人材を育てるために必要な学校経営とは、どのようなものなのか。2017年に理事長に就任した池田富一氏に、その詳細を聞いてみた。 (聞き手・仙石実・公認会計士、税理士/構成・Tokyo Edit 大住奈保子)

(仙石)それはすばらしいですね。一方で10代の若い時期だと、まだまだやりたいことをしぼりきれない生徒さんもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

(池田)そうなんです。そんな生徒さんに最適なのが「本科コース」です。本科コースでは、中学1年生の頃からさまざまな分野の専門家の話を聞いたり、さまざまな体験を通じて、じっくりとやりたいことを見つけてもらっています。そしてある程度志向が固まってきた高校2年進学時に、文系・理系のどちらかを選びます。

6年間という時間の中では、途中で興味のある教科や将来の目標が変わることもよくあります。多感な時期にいろいろなことに触れたら、むしろそうなるのが普通だと思います。そのようなときにコース変更ができるのも、広尾学園の特色だと思っています。

広尾学園ではこうした希望を可能な限りサポートします。生徒がそのときに学びたいと思う気持ちに沿った、専門性の高い教育を提供することができるのです。

「先生たちのやる気を大切にしたい」
柔軟な労務管理体制で教員のモチベーションをアップ

(仙石)最近、教員の労働環境の過酷さが報道されることが多いですが、その点で注意されていることはありますか。

(池田)広尾学園の教員は熱心な方々が多いので、労働環境や労務管理制度の整備については非常に力を入れています。ただ、同時に気をつけているのが、先生たちのモチベーションを削がないということです。

生徒のために緊急で残業したいという時に「いやいや、定時は17時ですので帰ってください」というような対応はしたくない。労務管理としては、そうしたほうが簡単ですが、教員のやる気を大切にするということを一番に考え、ときには柔軟に対応しています。具体的には日単位ではなく月単位で勤務時間を管理して、「長く働く日もあるけれども、早くに切り上げられる日はそのぶん早く退社しよう」という形にしています。

(仙石)教員の方々のモチベーションは、教育の質に直結するところですね。そのような優秀な教員の方々を確保するために心がけていることはありますか。

(池田)今いる教員のレベルを高めることが、結果的に優秀な教員の確保につながると考えています。今いる教員のレベルが高いと、不思議と応募してくる人のレベルも高くなりますし、優秀な教員に囲まれて仕事をすることによって、働きはじめてからもレベルアップしていくことができます。その人が成長すればまた次に入ってきた人も成長していって、プラスのスパイラルが起きるんです。

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