スモール・ジャイアンツは互いに高めあい、磨きあうコミュニティ

2018.03.01

経営・マネジメント

スモール・ジャイアンツは互いに高めあい、磨きあうコミュニティ

石塚 しのぶ
ダイナ・サーチ、インク 代表

「大きくなること」ではなく、「偉大になること」を目指す中堅・小規模企業たち、「スモール・ジャイアンツ」に出会ったのは2012年のことだった。従業員みんなが微笑んで、楽しげに、誇らしげに働いている、そして同業者をはるかにしのぐ成長を遂げている姿を見て驚愕した。その秘密はどこにあるのか。

スモール・ジャイアンツを訪ねる旅

フォーブス・ジャパンの掲載記事の中で、アメリカのフォーブス誌で2017年に選出された『スモール・ジャイアンツ25社』が紹介されていましたが、「日本流スモール・ジャイアンツを育成する」ことを目的に2014年から活動している一般社団法人コア・バリュー経営協会では、毎年恒例の会員限定アメリカ視察ツアーでそのうち2社、プラス、世界中から訪問客がその経営を学びにやってくる「知る人ぞ知る」スモール・ジャイアンツ1社を訪問してきました。



また、実は、米フォーブス誌のベスト・スモール・ジャイアンツ・イン・アメリカは2016年にローンチされて今年で三回目になるのですが、その記念すべき初受賞クラスタの中の2社にも、過去に日本でスモール・ジャイアンツを目指す!志の高い経営者/企業リーダーの方々を連れて訪問しています。



こうした交流が実現したのも、遡れば2012年から、アメリカの「スモール・ジャイアンツ」たちを地道に足を使って訪問し、コア・パーパス(企業の社会的存在意義)やコア・バリュー(企業内で働く人が共通してもつ価値観)を基盤とした経営について熱い意見交換を繰り返してきたからなのです。



スモール・ジャイアンツとの出会い―皆が微笑んでいるコールセンター

もとをただせば、私が、「スモール・ジャイアンツ」に出会ったのは、拙著『未来企業は共に夢を見る~コア・バリュー経営~』の執筆に向けてフィールド・スタディを行っていた際に、テキサス州ダラスの郊外にある医療コールセンター・サービス会社、ベリルを訪問した際でした。



「コールセンター」という過酷な感情労働が基本で、従業員満足度が低く、離職率が高い業種で、「従業員が常に微笑んでいて」、しかも、利益が同業者の4倍から6倍というまさに「奇跡のような」会社があると聞いてベリルを訪ねたのですが、そこで創業者兼当時のCEOであったポール・スピーゲルマン氏から「私たちのような会社は他にもたくさんありますよ!」と紹介されたのです。



「私たちのように、従業員、顧客、取引先、地域社会など会社に関わるすべての人たちに『ハッピー』を提供することをモットーとし、しかも高い持続性と売上や利益を両立している会社たちを『スモール・ジャイアンツ』と呼ぶのです!」



しばし、会社(数値)の成功には従業員の「犠牲」にも近い血のにじむような努力が要求され、それは「楽しさ」や「幸福感」とは共存し難いものだと考えられがちですが、その二つを両立している企業がひとつやふたつではない、全米中に何百もあるのだよ、と聞かされて、まるで夢を見ているような気持ちでした。

次のページ1)会社の規模に関わらず適用可能であり、成果を発揮する...

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石塚 しのぶ

ダイナ・サーチ、インク 代表

南カリフォルニア大学修士課程卒業。米国企業でNASAプロジェクトなどに関わり経験を積んだ後、82年にダイナ・サーチ、インクを設立。以来、ロサンゼルスを拠点に、日米間ビジネスのコンサルティング業に従事している。著書に「アメリカで『小さいのに偉大だ!』といわれる企業の、シンプルで強い戦略」(2016年4月、PHP研究所)、「未来企業は共に夢を見る~コア・バリュー経営~」(2013年3月発売)、「ザッポスの奇跡 改訂版 - アマゾンが屈した史上最強の新経営戦略」、「顧客の時代がやってきた!売れる仕組みに革命が起きる」などがある。

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