介護スタッフの処遇と業務の改善こそが人手不足解消の鍵(前編)

画像: Roger Blackwell

2016.03.23

経営・マネジメント

介護スタッフの処遇と業務の改善こそが人手不足解消の鍵(前編)

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

介護施設増への最大の障害は人手不足。そのボトルネックは「離職率の高止まり」と「低い応募率」の2つだ。なぜそれらが継続し、簡単に解消されないのか。この問題の根深さをきちんと把握することなくして正しい解決方策は見出せない。

また、厚労省の「平成25年賃金構造基本統計調査」によると、福祉施設の常勤介護員の月給は全国平均で21.8万円と、全産業平均の32.4万円より約11万円も低い。昨今増えている非正規雇用のスタッフであれば、さらに一段と安い給与なのが実情だ。

次に、介護業界への復職を考えている人たちにとってのボトルネックを考えよう。「手離れ組」は資格も持ち、最も有望な人材候補層である。ブログや記事などで判断する限り、彼ら彼女らが介護への復職をためらう最大の理由は、「以前よりは子育てに手間が掛からなくなったとはいえ、まだ子供が小さいのでフルタイム勤務は無理」といった時間的な制約と考えられる。

最後の「復職検討組」のボトルネックは当然、以前の職場を辞めることになった不満や問題が次の職場でも待っているのではないかという懸念である。現職の「戦線離脱」が相変わらず続いている上に、離職した人たちの苦い自己体験がネットで拡散され、「復職検討組」をして「やっぱりこの業界は変わっていないんだ」と失望させていることは想像に難くない。

(→後編へ続く)

(本稿は、雑誌「公明」2016年4月号の特集「長寿社会を支えるために」の記事『深刻な介護の人手不足』解決の可能性を探る)をベースに追記等を行ったものです)

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パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

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