海外を向く中小企業 (5) 東南アジアにもテロ?

2013.01.29

経営・マネジメント

海外を向く中小企業 (5) 東南アジアにもテロ?

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

東南アジアにもテロ組織はあり、日本企業が狙われる危険はある。テロを含め犯罪に巻き込まれないよう、現地駐在員のために安全管理ガイドラインを作るべき。

アルジェリアで日揮社員らが襲われた事件があったように、海外には日本と比べ物にならないほどテロの脅威が身近に存在し、普通のビジネスパーソンや旅行者が巻き込まれるケースが増えている。

今、ニッポン企業の多くが注目する東南アジアは、近隣に無政府状態が存在する中東や北・中部アフリカ諸国ほど大規模テロ活動が活発なわけではないが、駐在員の安全が保証されている世界でもない。

実際、外務省のホームページでも「我が国の国際テロ対策」と題して、東南アジアにおける国際テロ組織によるテロの発生事実について指摘されている。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/terro/taisaku_05...

これは2002年10月12日にバリ島で起きた爆弾テロ事件が、国際テロ組織・アルカーイダとの関係があるとされる「ジェマア・イスラミア」の犯行とされていることを指しているのだと思われる。東南アジア全域で「イスラム国家建設」を目指して活動しているこのイスラム過激派は、各地にある分離独立運動に関与するイスラム系過激派組織と水面下で連携している可能性も指摘されている。

具体的には、インドネシアのアチェにおける独立運動の中から生まれた「自由アチェ運動(GAM)」、フィリピン南部のミンダナオ地域の分離独立から生まれた「モロ・イスラム解放戦線(MILF)」、タイ南部地域の「パッタニー統一解放機構(PULO)」などが、武力で分離独立運動を進めようとしてきた代表的組織である。

日本企業の経済活動とは本来無縁のはずなのだが、地元政府の経済政策に協力することになる日本企業や欧米企業の関係者が、テロ活動のターゲットにならない保証はない。首都地域では各国政府の取り締まり体制も厳しいが、地方では欧米人をターゲットにした襲撃や誘拐事件は時折起きている。

例えばミンダナオ島では2011年10月、住友金属鉱山の子会社のニッケル精錬プラント建設現場や関連鉱山会社が襲撃されている(フィリピン人警備員4人が殺害された)。

通常の民間人にとってテロから身を守る術は「危険地帯に行かないこと」くらいが関の山だろう。日揮や住友金属鉱山などはそうした地域が仕事場なので行かないわけにはいかず、その場合、民間警備会社に頼るしかない。

その場合にはよほど現地で定評のある警備会社を使わないと、テロ組織や犯罪組織と通じて手引きする輩が社員に紛れ込んでる恐れがあるので、非常に危険だ。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

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