海外を向く中小企業 (5) 東南アジアにもテロ?

画像: Naval Surface Warriors

2013.01.29

経営・マネジメント

海外を向く中小企業 (5) 東南アジアにもテロ?

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

東南アジアにもテロ組織はあり、日本企業が狙われる危険はある。テロを含め犯罪に巻き込まれないよう、現地駐在員のために安全管理ガイドラインを作るべき。

もっとも、日本政府のテロ対策努力を挙げないのも片手落ちであろう。例えばそのミンダナオ紛争の解決に貢献すべく、日本政府は2006年から校舎、職業訓練所、給水設備等の建設や補修などのミンダナオ支援を行っており、2011年8月にはアキノ大統領とムラドMILF議長との非公式会談を日本で仲介し、和平に向けた交渉を支援している。

そうしたイスラム系過激派テロ組織による事件以外にも、地元暴力組織や民間人による営利誘拐や強盗事件は、一部の特殊な国を除けば「日常茶飯事」といっても差し支えない。とはいえ特別に東南アジアが危ないという訳ではない。どの国にも悪い奴らはいる。

バンコックやホーチミンなど東南アジアの大都市に赴任する人たちの間では「車を運転するな」というのはかなり浸透しているようである。渋滞が凄い上に交通ルール無視が横行しているので日本人ドライバーでは簡単にバイクや他車にぶつけてしまい、法外な修理代や慰謝料を請求されるからである。赴任前から自家用車を運転しないよう注意されるようだし、会社が地元ドライバーごと雇うケースも多い。

しかしそれ以上に重要な身の安全のため、東南アジア駐在の日本人に言いたいのは、「日本国内と同じような行動をするのは絶対に止めてくれ」ということである。

例えば、日本語を使えるとか親切にしてくれるからといって、まだよく知らない人にのこのこと付いて見知らぬ土地に出掛けるのはやめよう。地元の人ですら立ち寄らない危険地区というのはどの都市にも必ずあるので、赴任当初に地元の人にちゃんと教えてもらうこと。などといった安全管理ガイドラインを作って徹底することをまずはお薦めしたい。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

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