「政治とカネ」という言葉の無謬性と血液型占い 

2010.09.07

ライフ・ソーシャル

「政治とカネ」という言葉の無謬性と血液型占い 

増沢 隆太
株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

政治家を批判する際に使う「政治とカネ」という言葉は何を意味しているのでしょうか?もっともらしいことを言いつつ、実は中身がない、というコミュニケーションの例として挙げたいと思います。

恐らく小沢前幹事長を快く思っていない朝日新聞やテレビ朝日の一部は「説明責任」を再三あげます。
「何を」説明するのでしょう?何を言えば彼ら彼女らは満足するのでしょう?「説明責任」という言葉には何の中身も、求めている答えもありません。
答えが無いのです。だから何を言ったところで「説明責任を果たしていない」事になります。説明責任を果たすとは、小沢氏が辞任するか議員辞職をすること位しか無いのです。

文化大革命では「自己批判」という処罰が頻発しました。なすりつけられた「罪」を自ら認め、言わせるという屈辱によって、徹底的に対象となる罪人扱いされた人を破壊する行為です。もちろん紅衛兵による武力弾圧により、自己批判等する道理がなくとも拷問で言わされているだけでした。
何も考えていない一般人が「政治とカネ」、と言葉を濁すのは仕方ないでしょう。しかし番組を作る側のテレビは、アナウンサーにはこのような文化大革命のような手法は許されないと思います。

では小沢批判は許されないのでしょうか?
当然何ら問題ありません。「お前は悪党面だから好きじゃない」「何か田中角栄の最後の弟子だかなんだかなんでダメ」「とにかくあんたが嫌い」と批判してはいかがでしょう。私はそれなら正当な批判だと思います。

有りもしない答えを要求し、それに答えないことを批判するという行為はコミュニケーションではありません。共産主義や独裁体制が言論弾圧をする際に使う手法です。
「政治とカネ」という言葉を使う者はプロの報道人ではありません。コミュニケーションを否定した人、といって良いと考えます。

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増沢 隆太

株式会社RMロンドンパートナーズ  東北大学特任教授/人事コンサルタント

芸能人から政治家まで、話題の謝罪会見のたびにテレビや新聞で、謝罪の専門家と呼ばれコメントしていますが、実はコミュニケーション専門家であり、人と組織の課題に取組むコンサルタントで大学教授です。 謝罪に限らず、企業や団体組織のあらゆる危機管理や危機対応コミュニケーションについて語っていきます。特に最近はハラスメント研修や講演で、民間企業だけでなく巨大官公庁などまで、幅広く呼ばれています。 大学や企業でコミュニケーション、キャリアに関する講演や個人カウンセリングも行っています。

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