公共料金も削減可能 - 
会計検査院が国交相に電気代削減を要求

2009.11.11

経営・マネジメント

公共料金も削減可能 - 会計検査院が国交相に電気代削減を要求

中ノ森 清訓
株式会社 戦略調達 代表取締役社長

業種によっては大きなウェイトを占める水道光熱費。その中には、電気、水道、ガスなど公共料金が多く含められており、よく「公共料金だから下げられない」と考えられています。今回は、公共料金でもコスト削減は可能という事を示すトピックスをご紹介します。

会計検査院は、10月、国道などの道路照明に使われているランプより生じる電気代について、仕様として定められている省電力型ランプを採用していれば、2007、2008年度に約1億2,730万円のコスト低減、契約の是正で、更に、4,247万円、33%のコストダウンが可能であったと、国交相に対し、是正の処置を要求しました。(出所:会計検査院 検査報告)

国土交通省は、環境負荷削減を目的に、これまでの水銀ランプに比べ電力消費量が約2分の1となる高圧ナトリウムランプ又はセラミックメタルハライドランプなどの省電力型ランプを現在の推奨仕様としています。実際のランプの設置手配および管理は、国交省の設置基準をふまえて全国に点在する国道事務所等が行っています。

現在、計8,643灯の水銀ランプがまだ使用されており、特に、この内の計746灯は、07、08年度にランプの交換を行いましたが、仕様の省電力型ではなく、従来の水銀ランプが用いられました。また、残りの水銀ランプは、定格寿命を経過しているものが多く、それらについては、電気代の削減効果、古くなった水銀ランプのメンテナンスや交換作業の効率を考えると、まとめて省電力型ランプへの交換を行った方が、コスト削減となります。

会計検査院の国交相に対する是正のポイントの後者は、電力会社との契約の是正です。電気を始めとする公共料金は、確かに民間の商取引と異なり、交渉で契約条件を決める事はできません。しかし、利用状況に応じて料金メニューが分かれており、また、業種や地域によっては、補助が適用される場合があります。電力、水道、ガス各社とも、こちらから働きかければ、契約の適正化の相談に応じてくれますが、向こうから、こちらの利用状況を診断し、契約の適正化を働きかけてくれることはありません。会計検査院は、国道事務所等の電気需給契約にこの契約の適正化の余地がある事を指摘したものです。

今回のケースでは、水銀から省電力型ランプへの交換を行った時に、契約容量のVA(ボルトアンペア)を大幅に引き下げる事が可能になりますが、このような契約の適正化が行われていないものが多数残っているために、契約の見直しだけで実施可能な3割のコスト削減が失われてしまいました。

こうして見てきました通り、様々なテクニックによる使用量の削減と、契約の適正化により、下げられないと思われている公共料金であっても、コストダウンが可能になります。

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中ノ森 清訓

株式会社 戦略調達 代表取締役社長

コスト削減・経費削減のヒントを提供する「週刊 戦略調達」、環境負荷を低減する商品・サービスの開発事例や、それを支えるサプライヤなどを紹介する「環境調達.com」を中心に、開発・調達・購買業務とそのマネジメントのあり方について情報提供していきます

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