総選挙の日に、『風俗行って説教するオッサン』を説教する!

2009.08.30

ライフ・ソーシャル

総選挙の日に、『風俗行って説教するオッサン』を説教する!

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

世間は、選挙一色である。昨日まで、ペコペコ頭を下げていた政治家の先生たちが、今日を境に、偉そうな先生に豹変する。同じような姿を、どこかで見たことあるぞ。聞いたことあるぞ。 それは、風俗行って説教する無粋なオッサンの無粋な姿と同じである。

オスのチンパンジーは、メスのチンパンジーに対して身繕いをしてあげたり、持っているバナナをあげたりする見返りに、交尾を許してもらうという行動が観察されているという。人類最古の商売は、「売春」だと言う俗説にも、何か頷ける。

人類の歴史が生まれて、ほんの数千年。日本の風俗市場規模は、5兆円まで大きくなった。内訳は、ソープランドが、1兆円。ヘルスとイメクラで7000億円。デリヘル2.5兆円。ピンサロ7500億円。援助交際が500億円。全国の風俗嬢推定10万人(援助交際の素人は除く)は、実にアメリカのほぼ2倍と言われる。
資料「デリヘルの経済学」モリコウスケより
資料「世界の下半身経済が儲かる理由」門倉貴史より

デリヘルの市場規模2.5兆円は、島根県や徳島県の県民総生産とぼぼ同じ。ピンサロの市場規模7500億円は、日本の地方交付金予算を軽く上回ってしまう。マーケットとして見ると風俗産業は、エロすごい。しかし、欲望と直結しているが故に、市場規模の割には、その現場には、エロまぬけな姿がいっぱい見られる。

その代表的な姿が、、、「コトをおよんだ後に、説教するオッサン」である。
『何で、こんなところで働いているの・・・』
『両親が見たら泣くよ・・・』
『早く辞めた方がいいよ・・・』

自分の今の姿を顧みない「上から目線」の説教は、風俗で働く女性達から蔑視されている。

欲望を満たすことを目的としている自分への「羞恥」と「罪悪感」が、欲望を満たした後に、噴出してくる。
それをごまかすために、説教をする=上から目線でごまかす。
醜態をさらしている自分の自尊心を保つために、
エロオヤジは、説経するのである。
その根底に流れているのは、風俗は、見下すべきものであるという根拠なき倫理観である。

だから、
そこに身を置き、欲望を満たしてしまった自分に耐えられず・・・
コトをおよんだ後には、豹変をするのである。
なんてカッコ悪いのだろう。
風俗行って説教する無粋なオッサンは、間違いなく「上司にしたなくないナンバーワン」候補である。

選挙である。投票日である。
路上でアタマを下げ、、、土下座をしていた政治家の先生達は、
今日を境に豹変しないであろうか、心配である。

庶民を見下すべきものであると考えている先生達ほど、その豹変ぶりは凄いはずだ。
大衆に、アタマを下げ、土下座をする。
そのどぶ板な姿を「羞恥」している反動として、政治家の先生達の自尊心は大きく肥大する。

風俗行って説教する無粋なオッサンと我が国の政治家が同じレベルではないことを切に願う。
その結果は、当選した先生達の、明日からの言動と行動で判断することにしよう。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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