「都こんぶ」をおやつに、「自民党」の酸っぱい未来を憂う。

2009.10.11

営業・マーケティング

「都こんぶ」をおやつに、「自民党」の酸っぱい未来を憂う。

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

駄菓子の定番と言えば「都こんぶ」。年間1500万個も売れているロングセラー商品である。実は、この「都こんぶ」には、「元祖・都こんぶ」という競合商品があるのをご存じだろうか。

みんなが知ってる酢昆布と言えば「中野の都こんぶ」である。製造・販売しているのは、大阪府堺市にある昭和6年創業の中野物産株式会社。その公式ホームページによると

今も変わることのない味と品質を守り続けるお菓子。
そんな『都こんぶ』は1912年(明治45年・大正元年)に京都で生まれた中野正一氏によって
生み出されました。

中野正一氏は尋常小学校を出てすぐに大阪府堺市のある昆布問屋へ丁稚として奉公していました。日々の厳しい生活の中で倉庫の中にある売り物にならない昆布の切れ端をおやつの代わりとして食べながらこんなことを考えていました。「こんぶに味付けしたらお菓子になるんちゃうやろか?もしかしたら売れるんちゃうやろか」
根っからの商才のある中野正一氏は昭和6年 (1931年)19歳で晴れて独立し、堺に中野商店を創業し、かねてから温めていたアイデアの昆布を原料としたお菓子を開発。それは今の『都こんぶ』の原型で、黒蜜の入った酢漬けの昆布で、そしてこの昆布を原料にしたお菓子に自分の望郷の思いを込めて『都こんぶ』と名づけました。
・・・とある。

しかし、競合商品である「元祖・都こんぶ」のパッケージには、「since1918」と明記されている。
・・・それを信じるとしたら、こちらが正真正銘の「元祖」だ。
さらに、商品名は正確に言うと「山口の元祖・都こんぶ」。製造・販売は、埼玉県の都水産である。
「山口」で、
「埼玉」で、
「元祖」で、
「都こんぶ」って・・・、
大阪府堺市の人間でなくても「どないやねん」と突っ込みたいところだろう。

みんな知ってる「中野の都こんぶ」は15gで100円。「山口の元祖・都こんぶ」は、7.5g×3個で100円見当。元祖は、百円ショップ・ダイソーの定番商品となっている。

世知辛い昨今・・・この状況を、常識的に考えたら商標についての裁判沙汰になりそうなものだが、、、どうやらその動きは皆無。都水産の先代が酢昆布を「都こんぶ」と名付けて販売、それを中野物産の中野正一さんがお馴染みの小箱で売り出したんちゃうかなぁ・・・そうしておこう。どっちが、「元祖」でも、「本家」でも、ええやんというところだろう。きっと。

「元祖」「本家」を決める論争は、消費者の方から見ると間抜けに見える。そこには、「現在」と「お客様」が不在で、「過去」だけが論争の焦点となるからだ。


すっぱい過去の話など勝手にやっておけというのが、お客様の本音である。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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