男一匹ガキ大将・戸川万吉にあって、麻生首相になかったもの。

2009.09.06

ライフ・ソーシャル

男一匹ガキ大将・戸川万吉にあって、麻生首相になかったもの。

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

「麻生セメント社長」時代の麻生首相の懐かしい写真が週刊誌(週刊文春9月10日号)に掲載されていた。書斎で、ゴルゴ13を読む姿の後ろの書棚に並んでいるのも、ほとんどが漫画である。

さいとうたかをに、小池一夫原作の時代劇漫画に、本宮ひろ志漫画の数々・・・。40代以上の男性なら、どれかには、一度は、お世話になっている。王道のラインナップだ。

2007年8月5日放送の日本テレビ「行列のできる法律相談所」出演の際に、「一番の夢」を聞かれた麻生首相は、「本宮ひろ志さんに、自分の漫画を描いてもらいたい」と答えていた。そして、同氏の代表作「サラリーマン金太郎」の主人公矢島金太郎と肩を組んで笑う麻生氏を描いた色紙を贈られ、満面の笑みを讃えていたのを見たことがある。そして、本宮漫画の中でも好きなのが・・・・1968年-1973年「週間少年ジャンプ」に連載された「男一匹ガキ大将」らしい。

「巨人の星 」、「あしたのジョー 」と並んで70年代を代表する少年マンガである。現在まで続く、ヤンキー出世物マンガの元祖と言われている。主人公「戸川万吉」の夢はでっかい男になること。そのケンカの相手は、街の番長、日本の財閥との株勝負、アメリカの巨大資本、そして日本国家と物語が進むにつれてどんどんスケールが大きくなる。 どこの派閥にも入らず、男一匹で出世していく。自分より大きなものへ次から次へと挑み、魅了していく。「男の美学」が詰め込まれた作品である。

「男樹」、「旅の途中」、「猛き黄金の国 道三」、「夢幻の如く」、「俺の空」・・・本宮漫画の主人公には、共通した特長がある。
① 器が大きい。
② 「常識」や「派閥」が大嫌い。
③ 自然に人が集まる。
④ 筋の通らないことが嫌い。
⑤ 破天荒な実行力。
こうやって整理してみると・・・本宮ひろ志氏は、理想の経営者&政治家像を漫画で描いていることがわかる。だから、一度は、お山の大将を目指そうとする「小さな男達」にとって、本宮漫画は、バイブルみたいになっていくのだ。

男一匹ガキ大将「戸川万吉」は、
決して、自分より弱い者に、イヤミを言ったり、キレたりしない。
天命を賭けた戦いは、正々堂々と、ど真ん中からだ。
男の生き様の見せ場は、散り際、死に際にあると信じている。

先日のニュースのことである。衆院選で惨敗を喫した麻生太郎首相が、選挙後初めて官邸で「ぶら下がり取材」に応じたときの醜態が一部始終報じられた。

質問した記者を指さしながら 「総裁の意見は幹事長に一任してあると言ってあるんだから、あなたが聞くべき相手は執行部。すなわち党幹事長。麻生総裁ではありません。頭の整理できた?」 と言い放って終わった2分間の「イヤミ会見」である。

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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