言えない問題を明らかにする方法

2009.04.28

経営・マネジメント

言えない問題を明らかにする方法

大橋 禅太郎

前回の記事≪組織の目標が自分の目標とリンクする、組織目標の作り方≫では、問題の指摘に終わらず、それを解決するための方法<すごい会議の手順12、13>を紹介した。今回は、組織間で共有できる目標設定をする前に「洗い出された問題が本当に解決すべき問題なのか?」それとも「別に隠れた問題があるのか?」を明らかにする手順を紹介する。

まずは、前回紹介した手順を行なう。

「一番の問題はなにか?それを2、3個紙に書いてくれ」と言う。(すごい会議手順 12)

さらに、それを

それを「どのようにすれば?できるだろうか?」の文章にする。(すごい会議手順 13)
(「組織の目標が自分の目標とリンクする、組織の目標の作り方」参照)

その後に、
「では、言えない問題はなにか?」と質問して、それを紙に書いてもらい発表する。
そして、その文章を「どのようにすれば?できるだろうか?」の文章にする。

イメージできるだろうか?
具体的な例として、僕が2001年に作ったバンドの話をしよう。
僕は、このバンドの目標を「すごい会議」方式で決めるための前段として、
この問題の棚卸しをした。すると、

「初心者が多い」
  ⇒どのようにすればしっかりしたバンドになるか?

「昼間仕事がある」
  ⇒どのようにすれば練習時間をきちっと確保できるか?

「やりたい音楽が違う」
  ⇒どのようにすればバンドでやる音楽が決まるか?

といったやつが出て来た。
ところが、これらは本当の問題かどうかわからない

そこで、次の手順を実行した。

すごい会議手順 14
「言えない問題はなにか?」を紙に書いてもらい発表する。

すると、ベースのタクが
「僕らの音楽を聞きたいと思っているヤツは一人もいない」と言いやがった。

言われるた時は「タク、それ言っちゃうの?」という驚きはあったが、
タクの言ったことは全くの真実で、その内容そのものには驚かなかった。

で、実際僕らが解決すべき問題は、練習時間や、やる音楽を決めることよりも、
「どのようにすれば、僕らの音楽のファンが3,000人できるか?」ということだと分かった。

こんな風に、企業でも、この質問「言えない問題はなにか?」をすると、

営業の人から
「僕がお客さんだったら、競合他社の製品を買う」とか

製品開発の人から
「イマイチ、自社のサービスが好きではない」というような
最初に出て来た問題よりも、そっちの方を最初に解決しないとしゃーないでしょ!という問題が出て来る。
                                                                                   
                                                                            

もちろんそれらの問題も、「どのようにすれば?だろうか?」の形に書き換える。

次のページ「その問題解決したい!」という気持ちがメンバーの中で起...

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。