戦略をもう少し本質的に捉えてみる

2009.01.13

経営・マネジメント

戦略をもう少し本質的に捉えてみる

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

戦略の議論は、結局、リソース配分の問題とポジショニングの問題に帰結します。それはどういうこと?というところをもう少し本質的に捉えるという試みを今日はやってみようと思います。

 次に外部環境、ポジショニングのお話しですね。

 ここで大事なのは、外部環境を認識するのもあなただと言うことです。

 人には固有の「外部の認識パターン」というものがあります。

 人によって見えているものが違うんですね。その人の固有の視点です。

 ファッションに興味が無い人は、道行く人の服装をいちいち気にしませんよね?

 でも、ファッション大好きな人は、道行く人の服装ばかり見ています。

 わかります?

 もっと俗物的な例えで行きますと、男性は、デート中でも、なぜかすれ違う美女に目が行きますね。そして、彼女に「チラ見しない!」と怒られたりしませんか?

 女性も、イケメンが通ると、「チラ見」しますよね。

 いや、たまに美女がいると凝視する知人がいて、ちょっとやめて欲しいのですが・・・。

 話しを元に戻しましょう。人によって見ているものが違う。

 見える外部環境が違うんですね。

 そして、ライバルと思う相手も違う、お客さんとなり得る人も違うんです。

 小学校の頃を思い出して欲しいのですが、クラスで誰かが誰かをライバル視しているということはありませんでしたか?

 ごくたまに、役者が違う見当違いなライバル視もありますが、たいていは同じぐらいの人というか、似たような人をライバル視するものですね。

 そして、仲良くしてくれる人も、人によって違う。

 「あなた」を決めた瞬間に、見えてくる景色も決まってくるんです。お客さんも、ライバルも、決まってくるのではないでしょうか?

 まあ、あなたが何を目指すのか?によっても、外部環境の見え方は違いますけどね。

 目指すもの、ビジョンのお話しは何度もしていますね。以前の記事はhttp://www.insightnow.jp/article/1309です。

 その目指すものさえも、「あなた」という主語が決まった瞬間に一意に決まっているのではないか?と私は思います。この辺りのことに対して、異論はすごくあるとは思いますが・・・。

 まあ、もしも外部環境とその見え方は、本当は「あなた」という主語が決まった時に、一意に決まっているとすると、意外とポジショニングというものも、「あなた」という主語が決まった時に、取りえる選択肢もほぼ確定しているんですよね。

 その中でベストなポジショニングになるならそれでいい。

 そのポジションを認識しつつ、提供できうる価値を、リソースを全て使って提供していく、ということでしょうね。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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