戦略コンセプトをどう経営に活かすのか?「成長戦略」

2008.12.31

経営・マネジメント

戦略コンセプトをどう経営に活かすのか?「成長戦略」

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

今日は成長戦略についてご説明致します。現場で使うというよりは、経営者、経営陣以外には必要無い属性の概念ですが、市場というものの捉え方は非常に参考になる面がありますので、自分が経営者になったと思って読んで下さい。自動車は単に不況だから売れないのではない、ということもわかります。

 よく「ハゲタカファンド」と外資系のファンドを呼びますが、なぜでしょう?根本は彼らがファイナンス的に企業を見るからでしょうね。

 彼らにとって見れば会社は売買可能な資産です。ある意味で、不動産、マンションなどの投資先と同様な見方で会社を見るんですね。

 企業を買って、売る。それによって収益を上げるのがファンドです。もしも、非効率的な経営をやっている会社があったら、買収して、効率的にして、つまり純利益がでるようにして売却すれば価値が上がって儲かるんです。

 スティールパートナーズによるブルドックのTOBが耳目に新しいでしょうか。彼らの言う価値は株価×発行株式数=時価総額ですね。この時価総額を上げるということが目的です。時価総額を上げるには純利益を上げればいい。

 今日、お話しする成長戦略というのは、どの市場でどんな価値を提供して、どれだけの純利を上げることで、会社の価値、つまり時価総額をどう上げていくのか?という問いへの答えなんですね。

 どの市場でどんな価値を、ということを考える場合、その市場の状態が非常に大事になってきます。その市場ではいくらのキャッシュがどのあたりで生み出されているのか?市場の成熟度によって、それは変わってきます。

 例えば、半導体が売れに売れていたころ、半導体メーカーが儲けていました。ただ、時間がすぎるにつれて、半導体メーカーは儲からなくなってきました。

 メーカーの利益がどんどん下がってきた。みんな儲からなかったのかと言いますと、そうではありません。では誰が儲けていたのか?

 半導体の製造装置や、検査装置の業者さんが儲けるようになっていました。業界の営業利益上位10社合計などを出すと簡単に分かりますが、利益が出る場所は業界の中を移動していくんですね。

 専門用語で利益が出る場所をプロフィットプールと言います。

 業界には、成長して、成熟して、衰退するという流れがあります。その時期によって、儲かる企業のポジションは違うんです。

 コンピューター業界を見てみましょう。はじめはメインフレームと言われるコンピュータを売っている会社、IBMに代表される企業群が儲けていました。

 それを、アップルなどが登場して、パソコンにします。そうすると、パソコンを売って儲かるようになってくる。しかし、しばらくすると、OSやアプリケーションなど、パソコンに提供する機能を売っている人が儲かるようになってくる。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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