0️⃣【連載】楽をしたい人のための合理化思考 《序章》

2026.04.11

組織・人材

0️⃣【連載】楽をしたい人のための合理化思考 《序章》

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

序章 ― 小出しにしてきた自白 ― 私はこれまで、自分の考えを小出しにしてきた。 会議の中で。 雑談の中で。 朝礼のスピーチで。 全部は語らなかった。 語れば、自慢に聞こえる。 煙たがられる。 変わり者と呼ばれる。 実際、若いころはそうだった。

『楽をするために、私は苦労しよう』


序章

― 小出しにしてきた自白 ―

私はこれまで、自分の考えを小出しにしてきた。

会議の中で。
雑談の中で。
朝礼のスピーチで。

全部は語らなかった。

語れば、自慢に聞こえる。
煙たがられる。
変わり者と呼ばれる。

実際、若いころはそうだった。

会社のイベントが嫌いだった。
意味のない飲み会が嫌いだった。
成果につながらない残業をしたくなかった。
やりたい仕事だけに集中したいと思っていた。

「協調性がない」
「会社人間になれ」
「若いくせに生意気だ」

そう言われた。

だが、私の中では一貫している。

楽をしたい。

誤解されやすい言葉だ。

怠けたいわけではない。
責任を負いたくないわけでもない。

無駄なことをしたくないだけだ。

意味のあることに、集中したいだけだ。

だから私は設計する。

営業を楽にするために、データベースを使った。
裏メニューのバッチ処理を使い、
自分だけのセグメント抽出をした。
無差別に撃たず、当たりやすいところだけを撃った。

売上は伸びた。

だが私が嬉しかったのは数字ではない。

「楽になった」ことだった。

名寄せが何年も止まっていると聞けば、
文字を正そうとせず、比較軸をずらした。

壱も一も、1。
拾壱も十一も、11。
まず粗く束ねる。

完璧はあとでいい。

負荷を下げる。

合理化とは、削ることではない。
余力を生むことだ。

余力がある人しか、攻めに回れない。

ここで誤解してほしくない。

私はコストカッターではない。

過去の上司には、自らをコストカッターと誇る人が多かった。
それで評価され、昇進した人もいる。

だが私は、その立場に立ちたいと思ったことはない。

コスト削減は今日の数字を守る。
売上向上は明日の会社をつくる。

私は明日側に立ちたい。

だから負荷を下げる。

削るためではない。
生み出すために。

最近、若者が「コスパ」と言う。

私はその言葉が特別好きなわけではない。
好きなのは合理化だ。

だが彼らの言葉の奥にあるものは理解できる。

無駄をしたくない。
意味のあることに時間を使いたい。
自分のエネルギーを、設計したい。

それは、私が若い頃から言っていたことと同じだ。

Z世代は突然現れたのではない。
昔からいた。

ただ、言えなかっただけだ。

若手がわからないのではない。
理解しようとする器量が問われている。

楽をしたい人しか、合理化はできない。

合理化できる人しか、余力は持てない。

余力を持てる人だけが、
攻めに回れる。

私は短期の楽を選ばなかった。

その日の残業という楽を捨て、
設計という先払いの苦労を選んできた。

楽をするためには、いくらでも苦労をいとわない。

この言葉を、入社間もない朝礼で話したことを覚えている。

当時は変わり者扱いだった。

だがそれを真面目に聞いていた仲間は、
確実に成長していた。

だから、もう小出しにしない。

きちんとまとめて伝える。

これは経営論ではない。
革命でもない。

一人のビジネスマンの姿勢だ。

私は金字塔を立てようとしてきたわけではない。

不可能に見える負荷を取り除き、
余力を生み、
攻めに回った。

振り返ると、
そこに金字塔があっただけだ。

この本は金字塔ではない。

次の金字塔を生む種だ。

あなたはどうする。

短期の楽を選びますか。

それとも、
長期の楽を設計しますか。

https://note.com/bostonmio/n/n476533bf3fc8

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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