営業を楽にしたかった。 その延長線上に、エンジニアへの異動があった。 営業を辞めたわけではない。 営業を裏側から強くしたかった。 だからデジタルに触れる側へ回った。
営業を楽にしたかった。
その延長線上に、エンジニアへの異動があった。
営業を辞めたわけではない。
営業を裏側から強くしたかった。
だからデジタルに触れる側へ回った。
エンジニアになって、最初に気づいたことがある。
現場の人間は、目の前の仕事で手一杯だ。
設計を考える余裕がない。
今日の問い合わせ。
今日のトラブル。
今日の締め切り。
その日の負荷を乗り切ることに集中する。
それは責任感の強さでもある。
だが、そこで止まる。
同じ問題が、明日も来る。
同じ作業を、来月も繰り返す。
私はそこで、違和感を覚えた。
なぜ、止めないのか。
なぜ、構造を疑わないのか。
エンジニアの仕事は、
「今」を回すことではない。
「今」を二度と繰り返さない設計をすることだ。
だが、それには時間がかかる。
最初はむしろ負荷が増える。
設計する時間。
テストする時間。
修正する時間。
合理化にはイニシャルコストがかかる。
多くの人は、そこを嫌う。
「とりあえず回そう」
「今は忙しいから」
「あとでやろう」
その気持ちはよくわかる。
だが私は、そこに先払いをした。
楽をするために、苦労する。
短期の楽を捨て、
長期の楽を取りに行く。
設計とは、未来の自分を楽にする行為だ。
名寄せの問題も、同じだった。
壱、弐、拾。
漢数字と算用数字。
表記ゆれ。
何十人もが実データを見て、あきらめる。
「無理だ」と。
私は、文字を見なかった。
比較軸を見た。
日比谷より後を、数字化する。
まず粗く束ねる。
完璧を目指さない。
負荷を下げる。
その発想は、営業時代から変わっていない。
無駄なDMを減らす。
無駄な入力を減らす。
無駄な残業を減らす。
削減ではない。
余力をつくる。
余力があれば、攻められる。
余力がなければ、守るしかない。
ここで私は確信した。
楽をしたい人しか、合理化はできない。
そして合理化できる人しか、
創造の余地を持てない。
エンジニアとしての10年は、
営業の延長ではなかった。
思考の転換だった。
努力の質を変える。
量ではなく、設計へ。
それが、私の処世術になっていった。
【連載】楽をしたい人のための合理化思考
2026.04.11
2026.04.14
2026.04.16
2026.04.20
2026.04.20
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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