DXは事例からどう学ぶべきか ― 成功事例を「再構築」する力 DXの議論で、必ず持ち出されるものがある。 それが 成功事例 だ。 GAFAM、海外の先進企業、行政のデジタル化事例。 だが、こうした事例を聞いたあと、多くの人がこう感じる。 「すごいとは思うけれど、うちでは無理だ」
DXは事例からどう学ぶべきか
― 成功事例を「再構築」する力
DXの議論で、必ず持ち出されるものがある。
それが 成功事例 だ。
GAFAM、海外の先進企業、行政のデジタル化事例。
だが、こうした事例を聞いたあと、多くの人がこう感じる。
「すごいとは思うけれど、うちでは無理だ」
なぜDXの成功事例は“参考にならない”のか
理由は明確だ。
多くのDX事例は、そのまま真似できる形で語られていない。
• 規模が違う
• 業界が違う
• 文化が違う
• 使えるリソースが違う
この違いを無視して
「成功事例を学べ」と言われても、
現場は動けない。
DX事例の本当の価値は「結果」ではない
DXの成功事例で学ぶべきなのは、
何を導入したかでも
どれだけ成果が出たかでもない。
本当に見るべきなのは、
• どんな問いから始まったのか
• どこで迷い、何を捨てたのか
• どの判断が転機になったのか
つまり、
意思決定のプロセスである。
「事例研究型DX」という考え方
ここで提案したいのが、
事例研究型DX というアプローチだ。
これは、
事例を「答え」として使うのではなく、
思考材料として分解し、再構築する方法である。
• どの前提条件が同じか
• どの要素は使えそうか
• どこは自社流に変えるべきか
こうして初めて、
事例は“自社のDX”として息を吹き返す。
成功事例に共通する“見えない軸”
数多くのDX成功事例を見ていくと、
業界や国を超えて共通する点がある。
それは、
人・顧客・社会の視点が一体になっていることだ。
• 利便性だけを追っていない
• 効率化だけを目的にしていない
• 生活や働き方の変化まで見据えている
ここに、
DX5.0(Super DX+)のヒントがある。
DX5.0(Super DX+)の輪郭が見えてきた
これまでの連載で積み上げてきた視点を、
ここで整理しよう。
• DX1.0:IT導入・デジタル化
• DX2.0:業務改善・効率化
• DX3.0:プロセス改革
• DX4.0:ビジネスモデル変革
そして、その先にあるのが、
DX5.0(Super DX+)
= 価値・文化・幸福まで含めた変革
である。
DX5.0は「人類側のアップデート」である
DX5.0は、
企業の競争力強化だけを目的にしない。
• 誰が取り残されないか
• 生活はどう変わるのか
• 幸福度は高まるのか
こうした問いが、
DXの設計図の中に組み込まれている。
だからこそ、
DX5.0は
SDGsやWell-beingと自然につながる。
事例は「未来を想像する材料」になる
優れたDX事例は、
完成形ではなく、
未来の可能性を想像させる。
• もしこれが別の業界に来たら
• もし高齢者や子どもが使ったら
• もし社会インフラになったら
こうした問いを立てた瞬間、
DXは単なる企業施策を超える。
次回予告:DXマネジメントという統合概念
ここまでで、
DXの要素はすべて出揃った。
• 構造
• 人
• 顧客
• 問題解決
• 事例
次に必要なのは、
これらをどう統合するかである。
次回は、
本書の中核概念となる
「DXマネジメント」 を提示する。
次回予告
DXを経営で回す
― DXマネジメントという統合モデル
『残念なDXから抜け出す方法―Super DX+という到達点』
2026.02.06
2026.02.08
2026.02.09
2026.02.12
2026.02.13
2026.02.15
2026.02.17
2026.02.18
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター
● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民
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