2️⃣ 『残念なDXから抜け出す方法―Super DX+という到達点』第2回

2026.02.08

IT・WEB

2️⃣ 『残念なDXから抜け出す方法―Super DX+という到達点』第2回

富士 翔大郎
人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

フワッとしたDXは、なぜ量産されるのか ― フワッとした取り組みから、フワッとした成果しか生まれない理由 前回、「DXは進んだはずなのに、なぜ誰も誇らしそうではないのか」という問いを投げかけた。 多くの現場で聞こえてくる違和感は、決して個別企業の問題ではない。 むしろ、日本企業のDXに広く共通する“構造的な問題”である。

フワッとしたDXは、なぜ量産されるのか


― フワッとした取り組みから、フワッとした成果しか生まれない理由

前回、「DXは進んだはずなのに、なぜ誰も誇らしそうではないのか」という問いを投げかけた。
多くの現場で聞こえてくる違和感は、決して個別企業の問題ではない。
むしろ、日本企業のDXに広く共通する“構造的な問題”である。

今回は、その正体に一歩踏み込んでみたい。

DXが「フワッとした取り組み」になる瞬間


日本企業のDXが成果につながらない最大の理由は、
技術力不足でも、ITリテラシーの低さでもない。

問題は、DXそのものが 「フワッとした取り組み」 になっている点にある。

DXの立ち上げ段階で、次の問いに明確に答えられているケースは、実は多くない。
• なぜ、今DXに取り組むのか
• 何が変われば「成功」と言えるのか
• 誰が、どんな価値を得るのか

これらが十分に言語化されないまま、
「DXは必要だから」
「競合もやっているから」
という理由でプロジェクトが始まる。

するとどうなるか。

フワッとした狙いから、フワッとした取り組みが生まれ、
フワッとした成果しか残らない。

これは偶然ではなく、必然だ。

「やらされ感」と「経営の失望」が同時に生まれる理由


現場では、こんな声をよく聞く。

「何のためのDXなのか、正直よく分からない」
「言われたからやっているだけ」

一方で、経営層からはこうした声が上がる。

「現場がDXに前向きでない」
「マインドが変わらない」

このすれ違いは、現場の意識が低いから起きているのではない。
ゴールが共有されていない状態で走らされているから起きている。

どこに向かうのか分からないまま、
「とにかく走れ」と言われて、
主体的に動ける人間はそう多くない。

結果として、
• 現場には「やらされ感」が残り
• 経営側には「なぜ動かないのか」という失望が残る

DXは、組織にとって疲弊を生むイベントになってしまう。

成功に至っていないのに、プロジェクトだけが終わるDX


もう一つ、日本のDXに特有の現象がある。

それは、
成功に至っていないのに、プロジェクトだけが終わる
という状態だ。
• スケジュール通りに終了
• システムは導入済み
• 成果報告も一応まとまっている

しかし、胸を張って
「DXは成功した」
と言えるかというと、誰も即答できない。

「失敗ではないが、成功とも言えない」
「これで良かったのか、正直分からない」

この“未消化感”こそが、DX推進者を最も疲弊させる。

そして数年後、また別のDXプロジェクトが立ち上がり、
同じことが繰り返される。

それを私は「残念なDX」と呼んでいる

私は、この状態を 「残念なDX」 と呼んでいる。

ここで言う「残念」とは、
努力が足りなかったという意味ではない。
技術が劣っていたという話でもない。

成果として語れず、
価値として説明できず、
誇りにもならないDX

これが、残念なDXの本質だ。

日本企業のDXの多くは、
失敗しているのではなく、
到達点を持たないまま終わっている。

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富士 翔大郎

人材育成コンサルタント、シニアインストラクター

● 人材育成、DX・IT、コンサル、マーケの経験を踏まえて、人材教育の新たなアプローチを探求中 明大法なのに齋藤孝ゼミ🤣 教免3種ホルダー イノベーション融合学会専務理事 教育研究家、モノカキの時は、「富士 翔大郎」と言います。天才トム・ショルツの「BOSTON」と「マニュアル車」「海外ドラマ」をこよなく愛する静岡県民

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