経営戦略構文100選(仮)/構文17:JTBD

画像: ぱくたそ

2017.08.30

経営・マネジメント

経営戦略構文100選(仮)/構文17:JTBD

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

経営戦略の基本的な内容を解説していく内容です。構文という意味はバラバラに読んでもそれなりに意味がわかって読める、定型化されているということですが、読み物としてもそれなりに読めることを目指します。

それとね、人にフォーカスせずに状況にフォーカスするというのは、いわゆるSTPのフォーカス対象の転換も意味しています。

コンサルタントは市場規模を出しますが、たいていは人と単価の掛け算で出していきますよね。しかし、状況と単価の掛け算が正しいわけです。これって、事業戦略のベースとなる単位が変わるっていうことですよね。すごいパラダイムシフトが起こるわけですが、興奮してしゃべってもほとんどの人はわかりません・・・。まあ、戦略なんてほとんどの人には要らんのですよ。悲しい現実ですね。

クリステンセンが20年言っても分かってもらえないことです。私が言っても誰もわかってくれないのは仕方ないことでしょうね。

さて、サイモンはこれを別角度から説明しています。サイモンは50年前から説明していますけどね。気が遠くなります。人が求める効用とその実現手段の探索という考え方で説明しているわけです。

何か求める効用があっても、それを満たす商品が見つからなければ既存にある何かで代替しますよね。その代替した何かで満足するわけです。だから、満足度をいくら図っても意味がないことになります。これは原理的なことなので、この説明でわからなければ絶対に分からないでしょう。

ただ、いわゆるCS指標、「満足度」が成果と相関せず、NPS指標が相関する現実を見ても、正しさは明らかですね。

また、ボードリヤールは、商品を製造する「労働生産過程」と消費が完全に別であることを指摘し、それを嘆いています。ボードリヤールはマルクスにかぶれていますからね。モノはモノとして扱って欲しいし、その作るという尊い作業から離れるべきでないと考えているわけです。これ、「モノ作り」に近い信仰ですよね。

エクスペリエンスへの移行において、「モノ作り」信仰はむしろ害悪だと言えるでしょうね・・・。こういうことを言うから嫌われるんでしょうね・・・。まあ、仕方のないことです。

と、意味不明なことを書いてみましたが、伝わりますでしょうか?分かれば有用なんですけどね。さすがに一般に普及しなさすぎだろうと思うので、書いてみました。

それでは今日はこのあたりで。次回をお楽しみに。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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