世界の詐欺師がネットに乗ってやってくる

画像: Anonymous9000

2014.08.22

IT・WEB

世界の詐欺師がネットに乗ってやってくる

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

国内だと詐欺の主な狙いは高齢者だけど、ネット上では事情は別。現役バリバリ?LinkedInやってる?英語得意?ハイ、あなたも狙われています。

もう一つのパターンは(前回も少し触れましたが)、「この名字の人をようやく見つけ出した。実はあなたと同性の外国人資産家が、当銀行に巨額の資産を預けたまま死亡した」というパターンです。身寄りがないので、このままでは国家に没収されてしまう、というのはそれまでと同じです。

でも今回は、「国家に没収されてしまう前に銀行の幹部たちが山分けしてしまう」というのがありました(実際あるかも知れないな、と思わせます)。「その前に国外に移したいので一時的受取人になって欲しい。数億ドルの資産は山分けしよう」という話でした。この類の誘いを送ってくるのは大抵、自称・銀行家(しかもプライベートバンキング部門の幹部など)です。

このパターンで進化しているのは、この銀行家のプロファイルやネットワーク先がしっかりしていることです。所属するという中東やら欧州の銀行のホームページでチェックすると(相手の誘導に乗らないよう、検索して辿り着いています)、LinkedInに表示されている当人の顔と同じ写真がOur management teamとかいうページに載っており、実在の人物と分かります。

「あれ、では本当にこんなウマイ話があるのかな」と思う人もいるかも知れません。でもうっかり乗ってはいけません。これ多分、その後に口座番号やメールアドレスなどの個人情報を盗み出すための誘導の可能性がまず高いですね。仮に本当にご自分の銀行口座を使わせることになったら、立派な国際マネーロンダリングであり、片棒を担げば国際犯罪に問われます。

しかしこの話、小生の場合、まず通じません。というのは小生の名字は国内で出遭うことさえ珍しいのに、海外在住で、資産家で、身寄りがないまま死亡?そんなバカな、と端から疑って掛ることができるのです。でも外国人の詐欺師には日本人のどんな名字が珍しいのか、ありふれているのか、判断がつかないから仕掛けてくるのでしょう。

実際そうこうしているうちに、同様のコンタクトが日本人銀行家からも届きました。しかもわざわざ英語で。その実在する邦銀は日本語ホームページでは役員の名前すら出していませんが、海外向けの英語ページでは役員の名前と経歴を出しています。それはLinkedInに書いてある、その銀行家のプロファイル情報とまったく同じです。それでピンと来ました。

つまりこういうことです。赤の他人の詐欺師が当人を騙ってLinkedIn上で堂々と友人を作って、見掛け上の業界人ネットワークを作り上げているのです。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

パスファインダーズ社は少数精鋭の戦略コンサルティング会社です。新規事業の開発・推進・見直しを中心としたコンサルティングを提供しています。https://www.pathfinders.co.jp/             弊社は、「フォーカス戦略」と「新規事業開発」の研究会『羅針盤倶楽部』の事務局も務めています。中小企業経営者の方々の参加を歓迎致します。https://www.pathfinders.co.jp/lp/ishin-club/          『ベテラン幹部を納得させろ!~次世代のエースになるための6ステップ~』がアマゾンのオンデマンド書籍として上梓されました。本質に立ち返って効果的・効率的に仕事を進めるための、でも少し肩の力を抜いて読める本です。宜しければアマゾンにて検索ください(下記には他の書籍も紹介しています)。 https://www.pathfinders.co.jp/app-def/S-102/cms/history#books

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