仮説の“検証”とはどんなもの?(実例その2)

画像: Connie Ma

2015.07.27

経営・マネジメント

仮説の“検証”とはどんなもの?(実例その2)

日沖 博道
パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

仮説の「検証」。よく使われる言葉でありながら、体験している人と未体験の人とで、認識しているイメージが随分違うのではないか。また体験数の多寡によってもイメージの幅が大いに違うだろう。「こんなのもありますよ」という意味で、幾つか実例を示したい。(続き)

前回の記事に引き続き、仮説の「検証」事例をお話ししたい。

三つ目はあるメーカー系販売会社での営業改革における例。

販売店に対する指導・支援のやり方はルート営業マンの個人裁量任せでずっとやってきた会社だったが、その限界も明らかだった。そこでコンサルに入った我々が課題を分析した上で提案したのは、それまでの個人商店的な営業手法からチーム営業への思い切った転換だった。

創業者の一族である社長は「理屈的には全く賛成なのだが、何せ創業者のやり方を変えることにもなるし、ベテラン達もおいそれとは納得しない」と及び腰だった。

そこでこのシナリオ仮説の実効性を検証するために行ったのが、新しく創設されたチームによる「限定地域での試行」だった。

ポテンシャルがあるはずなのに、あまり優秀なルート営業マンがアサインされておらず成績もぱっとしない2地域を選び、そこの販売店に対する指導・支援を、若手中心で急造の新営業チームで行うことにしたのである。

途中ちょっとしたいざこざや失敗もあったし、最初の3ケ月ほどは小生を中心にコンサルタントがかなり張り付いて支援したが、この若き急造チームは、販売店に対し熱意をもって支援・フォローすることで、半年程度で着実に成果を上げるまでになった。

元々格別な知識やノウハウがない彼らで、チームで動くことで習得・改善が格段に早くなること、そしてそれまで伸び悩んでいた販売店にとっても、チームだと「個人的な相性」や「惰性」といった障害要素が小さくなって効果的な指導を受けられる、といった想定された効果仮説が「検証」されたのである。

四つ目は、ある精密メーカーのリエンジニアリングの例である。

経緯は色々あるのだが、要はそれまでのオーソドックスな「工場→販売会社倉庫→販売代理店→顧客」の順に供給するサプライチェーンを止め、半製品を主要地に新設するロジセンター(LC)に在庫し、注文に応じてそこで完成品に組み立ててから顧客に直送する方式に変革することで、流通在庫を激減させることができるという大胆な仮説だった。

検証として、受注してからLCで在庫している半製品を完成品に組み立て、そこから顧客に配送するというシミュレーションを幾つものパターンで繰り返し、顧客がどの地域にいても約束した期間内に配達できることを確認した(実際には代理店にも若干の完成品在庫を持つので、そこまで切羽詰まった状況になることは滅多にないはずではあったが)。

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日沖 博道

パスファインダーズ株式会社 代表取締役 社長

弊社は新規事業の開発・推進・見直しを中心とした戦略コンサルティング・サービスを提供しております。弊社のコンサルティングの特長は次の4つです。 1.独自の「イシュー分析」手法に基づき、「どういうロジックで、何を検討するのか」というワークプラン、および「誰がいつまでに何をするのか」というWBSチャートを初期段階から明示 ⇒ 迷わない。素早く、前もって動ける。 2.社内プロジェクトチームに少数のコンサルタントが入る混成チームで進める ⇒ メンバーへ刺激。 3.ハンズオン指導と作業分担の組み合わせで進める ⇒ スピード感とメンバー成長の両立。 4.(知識・経験依存でなく)「仮説思考」「ファクトベース」を重視 ⇒ 科学的アプローチによる納得性。 詳しくは弊社HPをご覧ください。ご登録いただければメルマガもお届けします。

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