「考える」ことに関して。意思、問い、答えの関係

2010.01.24

経営・マネジメント

「考える」ことに関して。意思、問い、答えの関係

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

ソフトバンクの孫さんまでTwitterを始めましたね。最近はTwitter上でいろいろ語っていて、こちらにあまり書いておりませんでしたが、今日は孫さんのTwitterでのTweetを見て、私がTweetしたことを振り返ります。

⑤「問いを立てる」は、「○○したい!」、「遊びにいきたい!」でも「楽しいことしたい!」でもなんでもいいですが、意思があって、ではそうなるには、そうするには?と問いが立ちますね。

⑥哲学者は「世界を知りたい!」という意思があって、「世界とは何か?」みたいな問いを立てる人たちです。でもまあ、そこから派生して学問が生まれてます。「生き物はなんだろう?」という問いから生き物を扱うのは生物だし、「建物を建てたい!」という問いから建築学みたいなもんが生れてますよね。

⑦「意思、問い、答え」のワンセットがあるけど、意外と、前の2つは抜け落ちて、答えを出すばかりになってしまう理由は、ある程度、人間は問いをたくさん考えてきて、答えをたくさん出してきて、その出してきた答えを前提として、次から次へと問いを積み上げてきたんですね。

⑧前提となっている解を知らないと、今の世界に意味ある問いを考えて、答えを出すのは難しいですよね。だから、ひたすら過去のあたまいい人たちが考えた問いと答えを学ぶことに時間があてられるんですね・・・。

⑨問いと解の結びつき、問いと問いの関係を知らないと有用な問い、有用な答えが出せません。大量の入力は、関係を作り出す素地になります。すごく単純に言うと、2つの箱があったとして、結びつき方はいろいろあるにせよ、パターンは少ない。でももし、3つの箱があったら、4つの箱があったら?

⑩3つの箱、4つの箱と、箱が増えれば増えるほど、結べる関係は増加します。簡単な算数の問題ですね。その過去に結びつけた結びつき方から、新たな結びつきを作る力が養われると思います。入力量を軽視して、考える力を!などというのは戯言です。

⑪ただ、過去の意思から生まれるのは、その意思をベースにした問いと答えの関係です。だから、意思をリニューアルすると、同じネタを使っても、結びつき方ががらっと変わってくるんですね。だから、意思を変えることがすごーく大事なのです。

⑫未来を志向するということは、意思を変えることです。新しい意思を発することです。過去にとらわれることは、過去の意思の中にあることです。過去の意思の中で、関係を微修正したとして、さしたるインパクトはありません。

⑬過去の意思、問い、答えの関係をひたすら学ぶことで、自分の新たな意思を発し、その中にある問いと答えを出す、それが意味ある考えるということですね。新たな意思を発して、そこから問いを立てる訓練は大学で学ぶはずのことです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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