“今できる”ではなく“常にできる”教育を(前)

2009.04.09

ライフ・ソーシャル

“今できる”ではなく“常にできる”教育を(前)

寺西 隆行
(株)Z会 教室事業部特命職

大学生に「基礎的一般教養をきちんと教える」ということはどういうことか?

本投稿記事は、毎日更新中のZ会ブログ
http://www.zkaiblog.com/histaff/
の話題を元に、本サイトの読者層に合わせた形で修正しております。

▼学問の面白さは伝えたくても伝わらない。
http://www.insightnow.jp/article/3147
こちらの続編的記事です。

4月4日(土)の日経新聞夕刊、「あすへの話題」のコーナーにあった、物理学者・俳人の有馬朗人氏の寄稿をテーマにしています。
寄稿の概要についてはこちらを参考にしていただきたいのですが、今日はこの寄稿の最後にあった

・この時代こそ、大学生にまず学問の面白さや学び方、基礎的一般教養をきちんと教えた上で専門教育をすべきである。

について

「基礎的一般教養をきちんと教えるとはどういうことなのか。」

を話題にします。

まずはこんな話から。
昨年、中学数学の教員を目指す大学生の生徒を指導している知人から聞いた話です。

◆ ◆ ◆

「100本のうち1本だけあたりがあるくじ引きをするとき、最初にくじを引いても2番目にくじを引いても有利・不利の差はないことを説明せよ」

という問題で

「最初にあたる確率は1/100、2回目にあたる確率は1/99、ほとんど差がないから有利・不利の差はない」

という感じで答案を書いた大学生が複数いたことが衝撃でした。。。

◆ ◆ ◆

このこと自体、確かに衝撃です。数学の教師を目指しているわけですからね…
数学の世界で、イコールとノットイコールは天と地ほど違うのに、大学生の今の段階でその感覚が身についていない、というのであれば、今後よほど教え子のことを真剣に考えない限りは、プロ教師としてやっていけないでしょう。。。

さておき、今日の記事では「数学教師を目指そうとしている大学生の知識のなさを嘆く」のがテーマではありません(苦笑)。
この事実から、「基礎的一般教養をきちんと教えるとはどういうことなのか。」について考えて見たいと思います。

「基礎的」「一般教養」の定義が個々人によって違いますから、例として

「分数ができない大学生に分数の計算を教えるとき」

をあげてみます。分数計算でなかなか「技術」として難しいのは

・通分する(分母をそろえる)
・分数で割る(分母分子をさかさまにする)
・繁分数(分母にさらに分数があるような分数)の処理

などでしょうか。
多分大学生くらいの思考力…誤解を恐れずにいえば「ズルする力」があれば、これらの「やり方」だけを教えたとき、「技術」としてその瞬間に“できるようになる”のはたやすいことだと思うんです。

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寺西 隆行

寺西 隆行

(株)Z会 教室事業部特命職

幼児から大学生・若手社会人の教育に携わる(株)Z会にて、教室部門にて様々な開発に奮闘中。前任ではWeb広告宣伝・広報・マーケティングなどを担当。 ※本サイト投稿記事は個人の見解です。

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