マッチングビジネスの本質を探る

2009.01.25

経営・マネジメント

マッチングビジネスの本質を探る

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

以前に、マッチングビジネスを立ち上げるプロジェクトをやっていたことがあります。最近ではマッチングを自動的に成立させるスキームを組んで、そのスキーム使用料金で儲けるビジネスもありますね。今回は、マッチングビジネスについて考えます。

 この頭がいい人の思考が見えるような全体像とその意味合いで関係者の頭を汚染してしまうと、関係者が本来見るべき視点というものが、ややずれます。関係者はまっとうな判断ができなくなるんですね。

 全体から見ると、胴元にメリットがあるようにだけ見えます。部分部分に、関係者のメリットが記載されていても押し付け的にしか見えません。当たり前ですよね。

 誠実に自分の視点から語ることが、関係者への訴求力を弱めるという、面白いことが起こります。

 マッチングビジネスの胴元はメッセンジャーボーイでは無理ですね。

 時に関係者のメッセージを捻じ曲げて別の関係者に伝え、時に嘘をつきつつも、最終的な価値を関係者に与えていくことをしなくてはいけないんですね。

 特にメッセンジャーボーイ自身にメリットがあるようなことに、あなたの会社はあてはまりたいですか?ということをやっては絶対にいけないのです。

 全体スキームを動かすための施策を、対象とする関係者の視点から組み上げる。結果的に動いたものだけで、スキーム全体の流れが、動きが決まってくるんですね。

 キャッシュポイントの機能がしっかりするのか、しないのか?が胴元の収益に直結してきますが、それは関係者にはどうてもいいことです。

 関係者は施策単体でメリットが得られればいいのです。

 胴元はある意味で孤独であり、ある意味でずる賢いですね。ある意味で当然ですよね。胴元は胴元であなたしかいないのですから。

 そうすると、マッチングビジネスのバリューは関係者の数だけあって、収束しないものであるということがわかります?

 1つに収束したらマッチングビジネスではないのです。

 カメレオンのように変化する価値がある。関係する人、集団の数だけ全体像がある。みんな違うものを見ているのです。

 昔、なんでもオープンにする経営が流行しましたが、結局従業員に全てをシェアすると齟齬が起きますね。経営者、経営陣は自分たちの心の裡に秘めなくてはいけない情報が山ほどあるのです。

 もしも、与えるべきでない情報を与えてしまう、情報をシェアしてしまう経営者は「ただの心の弱いおじさん」です。

 マッチングビジネスもそうですね。自分の全体像を視点の違う関係者に吐露してしまうのは、「ただの心の弱いおじさん」なのです。

 ある意味で「悪い人」「カメレオン」のような「強い心」が胴元には求められるんですね。だからこそ、一番巨大な収益を持っていけるんです。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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