ネット内の友達は、友達ではない日本人!

2008.11.14

営業・マーケティング

ネット内の友達は、友達ではない日本人!

中村 修治
有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

最近、めっきりSNSへのお誘いが少なくなったなぁ。 SNSに入ったものの、最近、覗きにも行ってないなぁ。 そう感じている人は多いのではないだろうか。 実際に、利用者の55%が「SNSへの興味を失っている」というデータが出ている。 日本人は、どうもSNS体質ではないようだ。

シノベイトが行ったSNSに関する実態調査が昨月発表されている。
世界17カ国、13,000人を対象としているようだから、その信憑性は高い。
その結果を見てみると、お国柄出ていてなかなか面白いっ。
いくつかのデータを抜粋してみる。

「現実世界よりもネット上の友人の方が多い」
そうだと回答したのは、SNS利用者の21%にとどまった。
同意する人の割合が多いのは、UAE(37%)、南アフリカ(35%)、アメリカ(32%)に比較して、
日本は11%と調査対象国の中でも下位に位置している。

「現実世界の友人よりも、ネット上の友人の方が楽しい」
同意した人はSNS利用者の14%のみ。
同意する人の割合が高いのは、UAE(37%)、インドネシア(36%)、インド(32%)、南アフリカ(24%)。
一方、同意する人が最も少なかったのはドイツ2%で、日本は、8%。

「現実世界よりもネット上で友人を作る方が簡単だ」
SNS利用者の約半数(46%)がそうだと答えている。
同意する人が多かったのは台湾(65%)、次いでインド(64%)。SNS先進国のアメリカでは59%が現実世界よりもネット上で友人を作る方が簡単だとしているのに対して、日本は34%にとどまっている。

「SNSへの興味を失って来ているか」
この問いには、SNS利用者の36%が同意している。
その割合が最も高いのは日本で55%。ちなみに、アメリカは、45%である。

GREEやMIXIが生まれたのが2004年。
たった4年で、こんなモチベーションが下がっているとはお驚き。
CGMともてはやされたインターネット内のメディアも、
その日本人の特性故に、まことに短い合間に、衰退期を迎えていることになる。

考えてみると・・・MIXIが日本では最大のSNSではあるが、ヤフーやGoogleのように、暮らしの中で絶対的なポジションを得てはいない。一時のように、MIXI内の友達の数を自慢するヒトも、まわりから居なくなった。

シノベイトの調査レポートの中に、次のようなコメントがある。
「日本では、『友人』という言葉や関係は、重いものとして捉えられています。昨日出会った人を『友人』とは呼びにくい。その意味でも、ネット上で友人を作る方が簡単だとは言えないのでしょう。
「日本では短期間のうちにSNSの人気が高まったため、これが一過性のものであったという点は否めません。ミクシィのブームが最高潮であった時、誰もが友人をミクシィへ招待しました。SNSにそれほど興味がなかった人でも、とりあえずミクシィに参加したのです。当然ながら、それは長くは続きません。また、ミクシィ上の友人は、実社会でもすでに友人であるケースが多く、利用者は、再び従来のコミュニケーションスタイルに戻ったということも考えられます。」

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中村 修治

有限会社ペーパーカンパニー 株式会社キナックスホールディングス 代表取締役

昭和30年代後半、近江商人発祥の地で産まれる。立命館大学経済学部を卒業後、大手プロダクションへ入社。1994年に、企画会社ペーパーカンパニーを設立する。 その後、年間150本近い企画書を夜な夜な書く生活を続けるうちに覚醒。たくさんの広告代理店やたくさんの企業の皆様と酔狂な関係を築き、皆様のお陰を持ちまして、現在に至る。そんな「全身企画屋」である。

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