面接官の本音・中途採用編(後編)

2008.08.14

組織・人材

面接官の本音・中途採用編(後編)

新田 龍
株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役

人事採用担当/キャリアコンサルタント双方の視点から、中途採用面接における採用側の意図や判断ポイントについての本質を探っていきます。

さて、ようやくここまで参りました。 本日は

④これまでとこれから(過去実績と今後のキャリアプラン)

について。

タイトルが抽象的で申し訳ないんですが、ココで聞かれるのは

・具体的な職歴について
・そこでの成功事例や失敗事例
・経験や希望を踏まえて、この会社で何をやりたいか
・これからのキャリアプランは?
・将来の夢や目標は?

みたいな、過去と未来についてのモロモロのことですね。

ポイント:やり遂げた経験があるか?

⇒多分そのままでは聞いてこないと思いますが、いろんな角度からの
 質問を駆使して、この「やり遂げた経験」について探ってくるでしょう。

なんでこの質問が重要なのか?

それは、このテーマを通して下記点が解る、大変便利な質問だから。

・「何かをやり遂げた!」と言い切れるくらいのチャレンジをしているか
・「何かをやり遂げた!」と言い切れるくらいの粘り強さや達成意欲があるか
・「何かをやり遂げた!」と言い切れるくらいの実績があるか
・実績があるなら、どのような経緯でどんな結果だったか
・途中、困難やカベをどのように乗り越えたか
・実績を、具体例を盛り込んで解りやすく説明できる能力があるか
・実績から、自分の強みや特長をアピールできているか
・その強みや特長を、今回の仕事と関連づけて話せているか
・自分自身を客観的に捉えて論理的に説明できる人かどうか

などなど…
 

でも、

「そんなに言えるくらいの実績なんてないよ!」

とおっしゃる方。

大丈夫です。

この実績というのは別に成功体験だけじゃなくて、
失敗でもいいんです。

それだけで「チャレンジできる人なんだ」ということは伝わりますし。

他にも、失敗体験によってこんなことをアピールできます。

・失敗に対して、どのように対処できる人なのか
・失敗の原因を自分なりに分析して、その後のビジネスにどう生かしたか
・自分自身の不得手なところや短所を認識できているか
・認識できているなら、克服するためにどのように行動しているか

いずれの場合にせよ、

「どんな経験をしてきて、それによって何を得たか」

についてシッカリ整理してアピールできれば問題ないでしょう。

でも、それで終わりじゃないんです。 次には、

「その得たことを、今後どのように活かして活躍できるのか」

という意図の質問に移るので。

これも、質問のされ方としては様々なパターンがありますね。

「ウチで何をやりたいの?」
「今後どういうキャリアを積んでいきたいの?」
「何か、これを成し遂げたいといったものはある?」
「どんな貢献をしてくれるの?」

続きは会員限定です。無料の読者会員に登録すると続きをお読みいただけます。

Ads by Google

この記事が気に入ったらいいね!しよう
INSIGHT NOW!の最新記事をお届けします

新田 龍

新田 龍

株式会社ヴィベアータ、株式会社就活総合研究所 代表取締役

キャリア教育プロデューサー ブラック企業アナリスト 大学講師 HRMストラテジーコンサルタント JCDA認定キャリアデベロップメントアドバイザー 日本キャリア開発協会、東京商工会議所会員 早稲田大学卒業後、東証一部上場企業で経営企画、事業企画を経験。 その後人材サービス大手企業にてコンサルタントおよび人事採用担当等を歴任。 現在は人事戦略とキャリア教育に関するコンサルティング会社を2社経営。

フォロー フォローして新田 龍の新着記事を受け取る

一歩先を行く最新ビジネス記事を受け取る

ログイン

この機能をご利用いただくにはログインが必要です。

ご登録いただいたメールアドレス、パスワードを入力してログインしてください。

パスワードをお忘れの方

フェイスブックのアカウントでもログインできます。

INSIGHT NOW!のご利用規約プライバシーポリシーーが適用されます。
INSIGHT NOW!が無断でタイムラインに投稿することはありません。