「分析」がキャッシュの垂れ流しになっていませんか?

2008.05.29

仕事術

「分析」がキャッシュの垂れ流しになっていませんか?

伊藤 達夫
THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

「分析します!」「分析ばかりしていては駄目だ!」「分析が足りないんだ!」といったセリフが、プランニングの部門や、経営寄りの役職にある人間の間では飛び交っています。しかし、分析とは何でしょうか?何のためのものなのでしょうか?

 こういうフレームワークはシンプルでよいのですが、たまに今後何をすべきか?を考えるためのものだということを忘れさせることがあります・・・。

 つまり、ビジネスシーンにおいては、あらゆる分析はアクションオリエンテッドであることが大事、ということになりますね。

 前に、データ、インフォメーション、ナレッジ、ウィズダムというお話しを書きました。
 http://www.insightnow.jp/article/1033ですね。

 これは、どんなアクションを取るのか?というのを志向して情報蓄積をするには?という論点に対する解としての情報蓄積の構造なんですね。

 いわゆる、そら、あめ、かさ、もそうですね。かさを持っていこうというアクションに、繋げるためのフレームワークです。これも以前に書きましたね。
http://www.insightnow.jp/article/1059

 空は客観的に事象を捉える、雨は主語、当社に対する事象の意味合いを記述する、その上でどんなアクションをすべきなのか?を考える。

 ビジネスにおいての全てのことは、アクションオリエンテッドで考えるのが正しいと思います。

 そして、そのアクションのROIは常に意識されるべきですね。つまり、そのアクションによって、いくら儲かるの?ということです。

 まあ、当然、事業のビジョンと儲けをWin-Winで両立しないといけないのがビジネスの面白いところですけどね。

 企業の目的、ビジョンの達成と儲けに照らして、アクションを評価する。そしてアクションを導き出すために、いろいろな分析手法やら、フレームワークやらがある。

 この前提を忘れた分析は、ビジネスシーンにおいては何の意味もありません。偉大な枠組みは、偉大な分析手法は、全てこの前提のために編み出されました。

 たまに間違っているノウハウもありますよ・・・。コスト会計とかね。いわゆる会計事務所さんのコンサルティングってけっこう間違ってるなあ・・・、と思うことが多いですけど。やればやるほど儲からなくなる・・・。

 まあ、正しさに向かう過程での間違いはそれはそれで仕方が無いとは思います。

 こういうことにハッとする経営者の方が増えて、キャッシュの垂れ流しを止めることを切に願います。

 でなければ、無駄なスタッフ部門の意味の無い活動が未来永劫に続くことになるのです!

 それこそ濁流のようにキャッシュが企業から流れ出していく。まさに今、あなたの会社でも・・・。

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伊藤 達夫

THOUGHT&INSIGHT株式会社 代表取締役

THOUGHT&INSIGHT株式会社、代表取締役。認定エグゼクティブコーチ。東京大学文学部卒。コンサルティング会社、専門商社、大学教員などを経て現職。

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