管理職編:​リーダーは本当にチームパフォーマンスを引き出せているだろうか? 「リーダー(管理職)がチームビルディングを学ばなければならない理由」

2024.02.02

組織・人材

管理職編:​リーダーは本当にチームパフォーマンスを引き出せているだろうか? 「リーダー(管理職)がチームビルディングを学ばなければならない理由」

齋藤 秀樹
株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

リーダーの役割は言うまでもなくチームパフォーマンスを最大化することです。 では、そのためのチームリーダーの役割を理解しているだろうか? もう小手先のスキルやノウハウ依存から脱却し、リーダーとしての真の成長を目指す時代になっています。

だからこそメンバーが成長できる器(チーム)創り、チームビルディングが必須になるのです。

ここで具体的な方法を期すのは不可能ですので、私の書籍や他の記事、日本チームビルディング協会等のHPを参照ください。

ここでの指導育成とは何を指すのか。ここでも多くの皆さんは業務知識をイメージされる方が多いと思います。

それも一つではありますが昨今よく聞くようになった「心理的安全性」という言葉があります。

これは数年前にGoogle社が研究報告を発表し、世界的なマネジメントの中核要素となったものです。Google社においてはチームに「心理的安全性」があれば、100%高い成果を生み出せる、という強烈なチームの推進力を指しています。

しかし、日本で起こりがちなブームとしての取組では、心理的安全性の本質を組織に活かすことはできません。


◇心理的安全性の本質とは

それは何故か。

それは、心理的安全性が成果に結び付くには前提があるからです。

下記の公式を見てください。

チーム成果 = Do × Be

これは長年、私がお伝えしてきた公式です。

この公式で成果が出ない日本の組織に実情と原因を説明することができます。

Doとは「方法論」「戦略・戦術」「知識」「仕組み」など皆さんも馴染みのある日常的な仕事の中身ですね。車に例えるとDoはボディやナビゲーションシステムのようなものです。しかし車が進むためにはガソリンが不可欠ですね。それに当たるのがBeです。

Beとは「モチベーション(本気)」「当事者意識」「自立・自発性」「信頼関係」「何でも話せる場」「忖度・同調圧力の無い場」そして「創造性」などを指します。そして前述の「心理的安全性」はBeの中心的な要素です。


◇今、必須となるリーダーの役割

つまり、現代においてリーダーが行わなければ指導・育成とは、このBeを引き出し高めることを指します。しかし、残念なことにリーダー自身のBeの能力が乏しい場合が多い。

それにも理由があります。

日本はBeの指導・育成をしなくても車が走った時代が過去(昭和時代)にあったからです。

Beは様々なものが代用できます。最も分かりやすいのは「危機感」です。災害や会社が危機的な状況に置かれると集団は生まれ変わり、行動のスピードが劇的に上がり、協力し合い統率ある行動がとれることが多々あります。

昭和時代の特徴は発展途上の国々にも見られるように「バイタリティー(個々の欲望:出世したい、金持ちになりたいなど)がBeとしてガソリンの役割を果たしていました。それが平成、令和と徐々に枯渇し、今に至っています。もちろん、創造性が乏しい社会的無策がそれに追い打ちをかけていますが。

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齋藤 秀樹

株式会社アクションラーニングソリューションズ 代表取締役 一般社団法人日本チームビルディング協会 代表理事

富士通、SIベンダー等において人事・人材開発部門の担当および人材開発部門責任者、事業会社の経営企画部門、KPMGコンサルティングの人事コンサルタントを経て、人材/組織開発コンサルタント。

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